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日本の最先端科学の研究者にとっての「必須科目」は?

2014.02.17

Updated by WirelessWire News編集部 on February 17, 2014, 11:13 am JST

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(cc)Image by Naotake Murayama

世界大学ランキングが様々なメディアを通じて報道される機会が増加している。信頼に値する調査機関として有力大学がベンチマークしているのはTHE(Times Higher Education)QS(Quacquarelli Symonds)に絞られていると言っていよい。しかし、そこで公開されている調査結果における日本の有力大学の存在感のなさには落胆せざるを得ない。聞いたこともないような大学が国内の著名有力大学よりもずっと上位にランキングされていることに気がつくはずだ。

海外から優秀な生徒を集めやすくなる、企業との共同研究が増加する等々、大学ランキングは大学経営に直結することが知られている。英語圏(の大学)に有利すぎる、理化学系を重視しすぎている、などといった批判があるのも事実だが、大学を世界に展開しようと考えるとき、もはやこのランキング結果を無視した大学経営などあり得ない、という状況だ。

この大学ランキングは、(ノーベル賞等の)受賞数、学生と教員の比率、就職率、施設の充実度など、数多くの様々な指標を組み合わせて算出される。その中でも重要な指標のひとつである論文の数、あるいは非引用回数などについての日本の存在感は2000年くらいから停滞しはじめ、2007年には減少に転じている。日本のパワーは明らかに落ちてきている。理化学研究所の万能細胞に浮かれている場合ではない。

いずれこのランキングに大きな影響を与えることになるであろうMOOC(massive open online course)についても、日本で立ち上がるJMOOCが日本人だけを対象にしている時点でまったく別のものになってしまっている。しかしその間にハーバード大などはその次に来ると言われているSPOCs(Small Private Online Courses)路線にまで踏み込もうとし始めている。

そして、同時に注目しておきたいのは日本を除くアジアの有力大学の躍進ぶりだ。日本が欧米にキャッチアップし終わったと安堵し、気を緩めている間に、アジアの大学がまったく別の方法論(いわゆる『第二種の基礎研究』)でその存在感を増している。彼らはどのように大学を経営しようとしているのか、彼らの研究開発方法やテーマはどこに向いているのかを知ることは、もはや日本の最先端科学の研究者にとっての必須科目になってしまったと言えるだろう。

来る2月21日に東京工業大学で開催されるシンポジウム「CampusAsiaグローバルワークショップ」では、そのアジアの有力大学の中でも急伸ぶりが目立つ香港科技大の副学長Joseph Hun-wei Lee氏、そして南洋理工大学のNam-Joon Cho氏(材料物理科学科准教授)を招き、彼らの「世界展開力」のノウハウを学ぶ場となっている。

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