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家の中の庭

2014.06.19

Updated by Kenji Nobukuni on June 19, 2014, 11:00 am JST

Niwa
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家庭菜園で野菜や果物、花やハーブを育てている人は大勢いるが、都会生活者には時間と場所の確保が難しいし、知識が足りなくて失敗する人も多いのではないか。世界初を自称するスマートフォン制御の植物栽培システムの名前は、ニワ(Niwa)という。

ニワは2012年設立のニワ社(サンフランシスコ)が農業の専門家と2年に渡って共同開発した水耕栽培システムで、屋内に設置し、温度や湿度、光、水やりなどをセンサーとコントローラーで制御する。日本でも植物工場を経済産業省や農林水産省が後押ししているが、ニワは個人向け植物工場と言えなくもない。新鮮な無農薬野菜を自宅で繰り返し収穫できるというのが売りだ。

完全自動というわけではなく、スマートフォンのアプリを介してニワに視覚情報をフィードバックすることが求められる。植物の育成のステージをニワに理解させるのが目的で、「花は咲きましたか?」といった質問にイエスと答えると、ニワは照明や換気のサイクルを変更して、そのステージに合った環境を作る。

そもそもはスペインに住んでいた創業者が、毎日、大量の野菜がヨーロッパ各国へトラックで輸送されるのを見ていて、おかしいと感じたのが開発のきっかけだったらしい。地産池消を突き詰めて、自分が食べる分は自宅で栽培できるようにしようというわけだ。ニワはKickstarterでの資金調達に成功しており、2015年1月発売予定。ミニサイズは299ドルでラージサイズは399ドル。

【参照情報】
Niwaのウェブサイト
KickstarterのNiwaのページ

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来