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モンゴルの携帯電話事情(2) - プリペイドSIMを購入する

2014.06.27

Updated by Kazuteru Tamura on June 27, 2014, 10:00 am JST

モンゴルは広大な面積を持つ内陸国であるが、総人口の半数近くが首都のウランバートルに集中しており、そのウランバートルに一極集中する傾向は年々高まっている。一極集中の傾向にあるだけに、ウランバートルで移動体通信事業者の販売店を探すのには困らない。MobiCom、Skytel、Unitel、G-Mobileの販売店はいずれもすぐに見つけることができた。しかし、SkytelとG-MobileはプリペイドSIMを販売してくれず、MobiComとUnitelのプリペイドSIMを購入したので、両社のプリペイドSIMの購入方法などについて紹介する。

MobiComのプリペイドSIMを買う

▼MobiComの旗艦販売店の店内。旗艦販売店だけあって、カウンターの数が多く広々としている。
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MobiComはモンゴル最大手の移動体通信事業者で、モンゴルのNewComに加えて日本のKDDIと住友商事も出資している。モンゴル最大手だけに販売店は数が多く、ウランバートル市内で販売店を見つけるのに苦労はしないはずだ。外国人旅行者がモンゴルでプリペイドSIMを購入する場合は、MobiComを選ぶことが多いという。

MobiComはウランバートル市内に小規模の販売店も多いのであるが、ウランバートル市内の中心部に位置するTEDY mobile phone shopping centerの1階にある旗艦販売店でプリペイドSIMを購入することにした。大型の旗艦販売店を構えている。この旗艦販売店は英語が通じることや、立地条件が良いことから、多くの外国人旅行者が訪れる。

TEDY mobile phone shopping centerはモンゴルにおける携帯電話市場の中枢的な役割を果たしている。2階と4階に多数の中古携帯電話販売店が入居しており、中古の携帯電話を安価で購入することができる。モンゴル国内では中古携帯電話の市場規模が大きく、海外から流れてきた安価なスマートフォンが主流となっている。中古携帯電話販売店に混じって修理専門店も入居しており、海外から流れてきた安価なスマートフォンでも修理してもらえるのである。なお、3階にはパソコン関連を取り扱う店舗が入居する。

そんなTEDY mobile phone shopping centerに入居するMobiComの旗艦販売店は場所にも恵まれ、開店前から人が並ぶほど賑わうことも少なくない。2階と4階で携帯電話を購入した後に1階でプリペイドSIMを購入してすぐに使うことも可能である。

入口は1階のど真ん中にあるため、迷うことはまずないだろう。店内は左右に分かれているが、プリペイドSIMの購入は右側で行う。整理券の発券機があるので、整理券を発行する必要があるが、同時に電話番号を選ぶ必要がある。用意された選択肢の中から自由に電話番号を選び、順番が来たらカウンターに行って手続きを進める。初めての場合は分かりにくいと思われるが、常にフロアを巡回しているスタッフがいるため、プリペイドSIMを購入したいと伝えれば丁寧に教えてくれる。カウンターが空いていれば、発券や電話番号の選択を飛ばして、直接カウンターに向かっても対応してくれるので、外国人にとってはその方が楽かもしれない。

モンゴルはプリペイドが主流なだけに、多くのモンゴル人も利用している。わざわざ発券や電話番号の選択をしなくても手続きが可能なことを知っているせいか、直接カウンターに向かって素早く手続きを終えて帰るモンゴル人も少なくなかった。

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カウンターでは身分証明書としてパスポートの提示を求められた。身分証明書を提示後は、スタッフがすべての処理を行うため、処理の完了を待つだけである。開通処理が終わればSIMカードを渡される。価格は5000モンゴルトゥグルグで、1000モンゴルトゥグルグ分の残高が含まれている。

渡されたSIMカードを挿入すれば音声通話は使えるが、データ通信は設定されていないので注意が必要である。データ通信の設定は左側に進んで更に奥のスペースで受け付けるという。奥のスペースは分かりにくかったが、こちらもフロアのスタッフに聞けば丁寧に案内してくれた。データ通信の設定にも整理券が必要であるが、発券は飛ばして空いたカウンターでデータ通信の設定を頼めば問題ない。ここでもパスポートの提示は求められたが、追加料金などは発生せずデータ通信の利用が可能となった。残高の1000トゥグルグ分は音声通話やデータ通信で消費する。データ通信量は無制限ではないため注意したいところである。

後日、改めてプリペイドSIMを購入したが、データ通信の設定をするカウンターには行かず、予め把握していたAPNを設定したところ問題なく仕えたので、データ通信の設定をするカウンターでは単にAPNを設定しただけのようである。残高は*211#に発信して確認することが可能で、MobiComの販売店でチャージできる。

▼データ通信の設定を行った場所は狭く、少々分かりにくいかもしれない。
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▼店内に設置されている電話番号を選択する機械。これを使う工程は省いても問題ない。
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▼MobiComのSIMカード。台紙のデザインはモンゴル全土をエリア化していることを主張している。また、台紙に記載されている*210#は残高確認ではないため注意しておきたいところである。
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▼MobiComのネットワークで通信速度を測定してみた。HSPA+に接続されている。通信速度は場所によってバラつきがあるが、応答速度は平均して速かった。
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UnitelのプリペイドSIMを買う

▼プリペイドSIMを購入したUnitelの販売店。コマーシャルの撮影にも使われるとのことで、お洒落な内装に仕上げられていた。
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Unitelの販売店はMobiComほど多くないが、ウランバートル市内を歩けば見つけることは難しくはないだろう。Peace Avenue沿いに比較的大型の販売店があったので、そこでプリペイドSIMを購入することにした。

整理券などは特に必要なく、空いているカウンターにいるスタッフにプリペイドSIMを購入したいと伝えると、パスポートの提示を求められた。パスポートを提示した後は、電話番号を選んでスタッフが開通処理を行うのを待つだけである。開通処理と同時にデータ通信も設定してくれたので、すぐにデータ通信を使うことができた。

価格は10000モンゴルトゥグルグで1000モンゴルトゥグルグ分の残高が含まれており、MobiComと比べて割高に設定されていることが分かる。残高は*311#に発信して確認することが可能で、Unitelの販売店でチャージできる。

▼UnitelのSIMカード。コーポレートカラーの緑色となっている。
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▼Unitelのネットワークで通信速度を測定してみた。HSPA+に接続されている。エリア面ではMobiComより劣ると言われるが、ウランバートル市内では全く問題なく使うことができた。
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▼残高確認の番号に発信するとダイアログが表示される。モンゴル語で表示されるが、キリル文字ではなくアルファベットに転記された表示となる。TGがモンゴルトゥグルグを意味する。
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プリペイドSIMはMobiComがオススメ

モンゴルにおけるプリペイドSIMの初期費用はMobiComと比べてUnitelは割高となっている。プリペイドやポストペイを問わずモンゴルの回線を保有していない場合は新規で電話番号を取得することになるので、初期費用はMobiComが5000モンゴルトゥグルグ、Unitelが10000モンゴルトゥグルグとなる。UnitelはMobiComの2倍の価格に設定されているが、初期残高はいずれも1000モンゴルトゥグルグ分であり、MobiComの方が割安と言える。MobiComは店舗数が多くて外国人でも分かりやすい大型旗艦店も設置しており、またプリペイドSIMの初期費用も安いため、モンゴルでシェアが1位であることや外国人からの支持が多いことも納得できるところである。

プリペイドSIMの購入は簡単

モンゴルでMobiComやUnitelのプリペイドSIMを購入することは簡単で、店員に頼めば設定もしてくれるので旅行者にとってハードルは高くないと言えるだろう。モンゴルではプリペイドSIMを複数枚購入することが可能であるため、残高がなくなれば新規に電話番号を取得することもできるが、リチャージであれば新規に電話番号を取得するよりも価格を抑えられるのでリチャージを推奨する。例えば、Unitelの場合は新規に電話番号を取得すると10000モンゴルトゥグルグの費用が発生し、1000モンゴルトゥグルグの残高が含まれるが、10000モンゴルトゥグルグのリチャージであれば10000モンゴルトゥグルグ分の残高を有することになる。

リチャージはMBやGBなどの単位ではなく、現地通貨のモンゴルトゥグルグが単位となり、データ通信量などの感覚が掴みにいかもしれない。参考までに、1000モンゴルトゥグルグ分はブラウジングやSNS、地図を頻繁に利用していると1日も経たずに使い切ってしまったため、利用状況によっては半日程度で使い切ってしまうこともあると思われる。チャージのために店舗へ行く手間を省くためにも、購入時にチャージを多めにしておくと安心して利用できるだろう。営業時間は店舗によって異なるが、夕方には営業を終了する店舗が多いため、プリペイドSIMの購入やチャージを検討する場合はその点も注意しておきたいところである。また、モンゴルのプリペイドSIMには予めPINロックが設定されているため、SIMカードを挿入した端末の電源ON時にはPINコードの入力が要求される。PINコードはSIMカードの台紙に記載されているため、SIMカードの台紙は紛失しないように注意したいところである。

▼台紙の裏にPINコードが記載されている。台紙の取り扱いにも注意したいところである。
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田村 和輝(たむら・かずてる)

滋賀県守山市生まれ。国内外の移動体通信及び端末に関する最新情報を収集し、記事を執筆する。端末や電波を求めて海外にも足を運ぶ。国内外のプレスカンファレンスに参加実績があり、旅行で北朝鮮を訪れた際には日本人初となる現地のスマートフォンを購入。各種SNSにて情報を発信中。