Google、NPO向けサポートプログラム「Google for Nonprofits」日本でも提供開始
2014.07.15
Updated by Hitoshi Sato on July 15, 2014, 17:02 pm JST
2014.07.15
Updated by Hitoshi Sato on July 15, 2014, 17:02 pm JST
Googleは2014年7月10日、非営利団体(NPO)向けのサポートプログラム「Google for Nonprofits」を日本でも提供開始した。本プログラムは2008年3月18日に開始され、アメリカ、イギリス、カナダで提供されており、日本で4か国目になる。
「Google for Nonprofits」 を活用することで、ボランティアや支援者の募集と継続的なコミュニケーション、団体内の情報管理など、様々な形で活動の幅を広げることが可能になる。例えば、産後ケアのプログラムを提供する「マドレボニータ」では、地方に点在する在宅勤務のスタッフ同士が Google Apps の機能である Google ドライブや Google ハングアウトなどを活用し、効率的な情報共有を実現している。
プログラムに登録するとGoogleが提供している「Google Apps」、「AdWords」、「YouTube」、「Google Earth」の非営利団体(NPO)向けサービスが利用可能になる。例えば、通常は1ユーザーあたり月額600円で提供している「Google Apps for Business」が無料になるほか、「AdWords」広告費が1カ月あたり1万ドル分助成される。
プログラムは、NPO法人などを対象としたソフトウェア寄贈プログラムTechsoup Globalおよびテックスープジャパンとのパートナーシップにより提供される。利用資格は、テックスープジャパンで有効なアカウントを持っていることや、特定非営利活動法人、公益法人、または社会福祉法人であること。
NPO向けのサポートプログラム「Google for Nonprofits」が世界で4番目に日本で提供開始されたように、日本では多くの非営利団体が、介護や教育、女性の社会進出などの様々な国内の社会問題や海外での難民支援や開発援助など多くの問題に取り組んでいる。特に日本では東日本大震災以降、社会貢献活動への関心が高まっておりNPOの取組みは注目されている。立教大学大学院にはNPOの研究を行うコースも存在している。
また2013年7月には「瀬戸内デジタル アーカイブ プロジェクト」の一環としてGoogle では試験的にトレッカーを貸出し、NPO 法人アーキペラゴが中心となって撮影した「ストリートビュー」を公開した。同時にGoogleでは「ストリートビュー」拡大を目的とした「トレッカープログラム」を開始した。トレッカーとは約18kgのバックパック式ストリートビュー・カメラ・システムで、頭上に設置されたされたカメラが360°のパノラマ撮影を自動的に行うもので、政府、自治体、大学、研究機関、観光協会、NPOなどへの貸し出しを行っている。
【参考動画】「瀬戸内デジタル アーカイブ プロジェクト」の一環としてGoogle では試験的にトレッカーを貸出し、NPO 法人アーキペラゴが中心となって撮影した「ストリートビュー」
【参照情報】
・Google「非営利団体向けプログラム」
・Google「Google for Nonprofits」リリース
・「マドレボニータ」(ケーススタディ)
・立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科
・Google「トレッカープログラム」リリース
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登録はこちら2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。