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JKT48と祝う「インドネシア独立記念日」

2014.09.10

Updated by Hitoshi Sato on September 10, 2014, 16:59 pm JST

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©JKT48 Project

8月17日はインドネシアの独立記念日である。その独立記念日に2012年から毎年JKT48は「Hari Merdeka(独立の日)」をファンと歌ってインドネシアの独立をお祝いしている。

2014年には500人以上のファンがSatria Mandala博物館前に集まって、ともにインドネシアの独立記念を祝って「Hari Merdeka(独立の日)」を歌った。この「Hari Merdeka(独立の日)」はインドネシアでは学校で習う曲で、インドネシアの人なら誰もが知っている曲である。

インドネシアでは1945年8月17日にスカルノがハッタの立会いの元、独立宣言を行うものの、その後独立を認めないで、再度植民地化を目指して侵入してきたオランダ軍と1949年12月まで「独立戦争」を戦い、80万人以上の犠牲者が出た。この独立戦争に身を投じた日本人も多くいたことから、インドネシアでの日本への評価は非常に高い。なおインドネシア独立戦争で戦死した日本人はジャカルタ郊外の国立カリバタ英雄墓地に埋葬されている。今でもインドネシアは世界でも有数の親日国である。

オランダとの独立戦争後も、1万以上の島々と多数の部族から構成されるインドネシアを統一するのは容易なことではなかった。独立後にインドネシア語を国語として整備し、学校や職場でもインドネシア語の利用に統一されていった。民族問題は現在でもなおインドネシアでの大きな問題の1つであり、完全に解決できてはいない。新大統領のジョコウィ氏も頭を抱える問題であろう。

JKT48は、日本のAKB48グループのインドネシア版で、現地では物凄い人気である。まさに現在のインドネシアの「国民的アイドル」ともいえる存在であり、ある意味「平和の象徴」のようなものだ。そのJKT48がインドネシアの独立記念日に毎年、ファンとともにインドネシアを祝っている。日本のAKB48からJKT48に移籍したメンバー(仲川さん、近野さん)も参加している。これからも毎年、この活動を続けてもらいたい。

【2014年】2013年8月17日インドネシア独立記念日(69年目)
Hari Kemerdekaan Republik Indonesia ke-69

【2013年】2013年8月17日インドネシア独立記念日(68年目)
Hari Merdeka (2013)

【2012年】2012年8月17日インドネシア独立記念日(67年目)
Hari Kemerdekaan Republik Indonesia ke-67

【「Hari Merdeka」歌詞】
Tujuhbelas Agustus tahun Empatpuluh Lima
Itulah hari kemerdekaan kita
Hari merdeka, nusa dan bangsa
Hari lahirnya bangsa Indonesia
Merdeka!
Sekali merdeka tetap merdeka
Selama hayat masih dikandung badan
Kita tetap setia, tetap setia, membela bangsa Indonesia
Kita tetap setia, tetap setia, membela Negara kita

(日本語の略訳)
1945年8月17日
私たちの独立記念日
独立、島、民族の日
インドネシア民族が生まれた日
独立(Merdeka)
永遠なる独立
これからもずっと、命が続く限り
私たちはこれからもインドネシア民族を守り続ける
私たちはこれからもこの国を守り続ける

2014年9月8日にJKT48は劇場公演2周年を迎えた。ほぼ毎日ジャカルタの「FX」で はJKT48の公演を行っている。ジャカルタを訪問の際は、是非立ち寄ってみては いかがでしょうか。新しいインドネシアと日本の文化の融合に触れることができる。

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©JKT48 Project

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©JKT48 Project

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©JKT48 Project

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©JKT48 Project

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©JKT48 Project

(おまけ)2012年独立記念日のメイキング動画

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。