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最大450億ドル - 米FCC、600MHz帯オークションの収入見通しを明らかに

2014.10.02

Updated by WirelessWire News編集部 on October 2, 2014, 12:42 pm JST

米国で来年半ばに実施予定の600MHz周波数帯オークション(「インセンティブ・オークション」)に関し、これを管轄する米連邦通信委員会(FCC)が、最大で450億ドルの歳入が見込めるとする予想を発表。ライセンスの放出を渋るテレビ業界に対し、積極的な協力を促すことを狙った楽観的な数字などと報じられている。

このオークションは、2008年にあった700MHz帯オークション以来の大規模なものになるとされており、FCCでは最大126MHzの周波数帯をテレビ局から確保した上で、そのうちの約100MHzを携帯通信事業者向けのオークションにかけたい考え。ただし、保有する周波数帯のライセンスを手放すかどうかの判断が各テレビ局に委ねられていることなどから、FCCが確保できる帯域幅は84MHz程度になるとの見方がアナリストなどの間では有力だとFierce Wirelessは記している。

また各地の周波数帯の落札価格については、ニューヨーク市のような人口密集地では最大4億9000万ドル、ツーソン(アリゾナ州)のような人口の少ない地域でも同3800万ドル程度がライセンスを手放したテレビ局にわたる可能性があるとWashington Post(WaPo)は記している。Fierce Wirelessでも同様に、ニューヨーク市では平均4億1000万ドル、ロサンゼルスでは平均3億4000万ドルといった金額をあげているが、地方都市についてはアトランタで平均6500万ドル、デンバーでは同2800万ドルと、WaPoの推定にくらべて若干低い金額となっている。

さらにFierce Wirelessはこうした数字を踏まえ、FCCが126MHzを確保できた場合にテレビ局側にわたる金額は総額380億ドル程度、また84MHzしか確保できなかった場合の総額は260億ドルになるとするBroadcasting & Cableの試算を紹介している。

FCCは、「FirstNet」とよばれる警察・消防用の通信網の構築費用に、このオークションで得た収入の一部をあてる考えで、そのための費用として約70億ドルを想定。同オークション(のリバース・オークションの部分)に参加するテレビ局にわたる最大380億ドルという金額は、450億ドルという収入全体から「FirstNet」分の70億ドルを差し引いたもの。ただ、各テレビ局にわたる金額がいくらになるかはオークションがフタを開けてみるまではわからない上、割り当て入札への参加が予想される携帯通信事業者側の反応も現時点ではいまひとつとされ、先月にはトム・ウィーラー(Tom Wheeler)FCC委員長がCTIA Wirelessでの講演のなかで、通信事業者に対して積極的なコミットメントを促す発言をしたことなども報じられていた。

【参照情報】
How much is a TV station worth to the FCC? - Washington Post
FCC pitches broadcasters to participate in incentive auction, offering billions as a reward - Fierce Wireless
FCC dangles $45 billion in front of TV stations, hoping to jump-start next year's wireless auction - GigaOM
FCC Chairman tells carriers to show a bit more enthusiasm for the upcoming spectrum auction - GigaOM

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