EUにおける「忘れられる権利」の対応状況をGoogleが明らかにしたのが大きなトピックとなっている。また、米国FDAの医療機器のサイバーセキュリティについてのガイダンス策定、Facebookの新しいアプリ広告など、ビジネス面でも注目のトピックも取り上げている。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。
制度・法律
Googleが「忘れられる権利」への対応状況を明らかに。ガーディアンは数字について詳しく紹介。
ニューヨークタイムズでは、要請の質や国ごとの傾向に触れている。
連邦政府では対応しにくい、個別の細かいところへの州法による素早い手当。
カリフォルニア州が学生や消費者のプライバシー保護新法を承認、リベンジポルノ被害者の救済措置も
California Governor Approves New Privacy Legislation
カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事が9月30日、新しいプライバシー保護法案に署名したことで、同法は来年1月1日より発効されることとなった。同法は、教育サービスからのデータによるターゲティング広告、消費者データを漏えいさせた企業の被害低減サービスの提供および紹介義務など、学生や消費者への強い保護を打ち出しているほか、リベンジポルノの被害者が損害賠償を起こせるような措置も含まれている。
医療機器のサイバーセキュリティというクリティカルな領域について、FDAが指針を明らかに。
ビジネス
今年4月にイベントで発表していた、新しいアプリ向け広告をFacebookが開始。
Facebookが登録ユーザーのデータを利用したアプリ向けターゲティング広告を開始
Facebook Ads Are About To Start Following You Everwhere
Facebookが、新しいモバイルターゲティング広告「フェイスブックオーディエンス・ネットワーク」をワールドワイドで開始した。同サービスは、Facebookへの利用者の登録データを利用して、年齢や興味などで絞り込んだターゲティング広告をサードパーティのアプリに配信できるというもの。広告主は従来のFacebook広告のインターフェイスから利用でき、またアプリ開発者向けの開発キットもすでに公開されている。
データ利用推進を着々と進めるFacebookに対抗する動きも登場している。
ネットワークでは完全なセキュリティは望み得ないことを踏まえても、Snapchatの対応は不誠実と言えるかもしれない。
実際には「写真が消えない」Snapchat、状況改善に努めない同社に批判が高まる
Snapchat isn't private. Period.
Snapchatは、送ったメッセージや写真がすぐに消去され、相手の手元に残らないことを売り文句にしているが、実際にはサードパーティツールを使うことで受信側は写真を保存できる。Snapchatはその不完全性を利用者にきちんと説明せず、またそうしたツールの存在をコントロールできてない。また、そうしたツールのひとつが外部から攻撃を受け、サーバーからユーザーの画像が流出した恐れも出てきた。Snapchatは自社サーバーの安全性を強調するが、専門家はユーザーやサードパーティアプリも含めたシステム全体に穴を塞ぐ努力をSnapchatは果たすべきだと警告する。
調査・ケーススタディ
本当に「賢い消費者」であるためには、企業側の透明性が担保されていてこそではないか。
消費者は自分自身のデータの企業にとっての価値を知り、その利用を容認する傾向にある
Orange reveals growing consumer trust of personal data sharing
オレンジ社がフランスなどEU圏内の数カ国で、携帯電話ユーザーを対象にした調査を実施資。回答者の80%が自分の個人情報に価値があることを知っているという結果になった。さらに、67%のユーザーは個人情報を提供することで、しない場合よりも自分にとってメリットがあると信じていた。また、消費者は、企業が蓄積する自分の個人情報に対価を付けるとしたら、その企業を自分が知らない場合は、知っている場合よりも高い値段を付ける傾向があることも判明。