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基地局のLTE化はKDDIがほぼ100%、無線機シェアはノキアが半数近く--ROA Holdings調査

2014.11.25

Updated by Naohisa Iwamoto on November 25, 2014, 18:40 pm UTC

アジアのICT業界のリサーチ・コンサルティングを手がけるROA Holdingsは2014年11月25日、日本の「携帯電話各社の基地局戦略と無線機市場」と題した調査報告書の概要を公表した。それによると、基地局数ではソフトバンクモバイル、セクタ数はNTTドコモ、LTE化ではKDDIがそれぞれトップという結果だった。また無線機ベンダーのシェアはノキア ソリューションズ&ネットワークが半数近くを占めて首位であることが明らかになった。

報告書は、総務省の「無線局統計情報」を使用して、26万件の基地局データを検索し、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社の基地局展開とその運用の実態を調査し、まとめたもの。携帯電話基地局数は、総務省の無線局統計情報では2014年8月時点で、NTTドコモが7万局、KDDIが6万4000局、ソフトバンクモバイルが12万3000局となる。この中からソフトバンクモバイルの併設局を推定しサイトベースに換算すると9万3000局になるという。レポートでは、基地局数はソフトバンクモバイルが「ダントツで多い」としている。

一方でネットワーク収容力を決めるセクタ数の推計値では、NTTドコモが37万セクタを超えてトップ。ソフトバンクモバイルは26万5000セクタで2位、KDDIが25万弱で3位となる。ソフトバンクモバイルは1セクタ局が多いのに対して、NTTドコモは6セクタ局を含めた多セクタ局の展開が進んでいるためと分析する。また、基地局のLTE化率では、KDDIがほぼ100%を達成しているのに対して、NTTドコモは約70%、ソフトバンクモバイルは約30%と開きがある。ソフトバンクモバイルは低いLTE化率を、ワイモバイルやWCPのMVNOのネットワークで補っていると指摘している。

セルタイプによる分類では、3社ともにマクロセルが主流を占める。しかし、KDDIは都市部を中心のスモールセル・ピコセルを大量に展開しており、約30%がスモールセル・ピコセルとなっている。これはiPhone 5がKDDIの主力の800MHz帯のLTEに非対応で、2GHz帯のLTEのエリア化の拡充を迫られたためと分析する。

無線機市場では、海外勢のシェアが高い。首位はノキア ソリューションズ&ネットワーク(以下ノキア、旧モトローラ、2015年1月に事業譲渡完了予定のパナソニックシステムネットワークスを含む)が総セクタベースで50%近いシェアでトップベンダーとなっている。相次ぐM&Aにより、ノキアは3事業者に無線機を供給している唯一のベンダーとなり、トップベンダーになったと分析する。2位はエリクソンでソフトバンク向けがメイン。ノキアとエリクソン、5位のサムスン電子の海外勢を合計すると7割近いシェアで、グローバル化が進んでいることがわかる。

【発表資料】
調査レポート--携帯電話各社の基地局戦略と無線機市場

※修正履歴[2014/11/26 10:10]
当初、ノキア ソリューションズ&ネットワークの説明中で「旧パナソニックシステムネットワークス」との表記がありましたが、ノキアへの事業譲渡は2015年1月に完了予定であるため、表記を修正しました

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。