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米FCC、AT&Tに情報提供求める - 「光ファイバー網展開の投資凍結」発言で

2014.11.17

Updated by WirelessWire News編集部 on November 17, 2014, 11:16 am UTC

先ごろオバマ米大統領がネットワーク中立性の問題に関連して、インターネット接続サービス(ISP)事業を公益事業に分類し直すことを米連邦通信委員会(FCC)に求めたことに対して、自社で計画する光ファイバー網関連の設備投資を手控えざるを得ないなどと発言していたAT&Tに対し、FCCが米国時間14日に同計画に関する情報提供を求める書簡をAT&Tに送付したという。

AT&Tのランドール・スティーブンソン(Randall Stephenson)CEOは米国時間12日に、オバマ大統領によるFCCへの要請を受ける格好で、「ネットワークに関する規制のルールを知らないまま、光ファイバー網敷設に投資することはできない」などとするFCCへの牽制とも受けとれる発言をしていた。

AT&Tは今年4月に、1Gbpsの通信速度を持つ光ファイバー網を最大100の都市圏で展開する考えがあることを明らかにしていた。また同社が5月に衛星テレビ最大手ディレクTV(DirecTV)の買収計画を発表した際には、買収実現後に200万世帯の家庭を光ファイバー接続することを公約していた。

現在AT&T-ディレクTVの合併承認を審議しているFCCでは今回、AT&Tが計画する光ファイバー網展開の採算性や、同計画の現状と今後の見通しなどについての情報提出を求めたという。それに対し、AT&Tからは「よろこんで協力する」などとする声明が出されている。

米でのネットワーク中立性をめぐる議論では、ISP事業者の影響力拡大やいわゆる「ファーストレーン」導入を懸念するウェブ事業者やベンチャー投資家、消費者保護団体、そして高速ブロードバンドの普及を促したい現政権などがISP事業の公益事業化に賛成するいっぽう、FCCの規制強化に反対する大手通信事業者や共和党系議員などからは反論の声が挙がっている。そうしたなか、FCCのトム・ウィーラー(Tom Wheeler)委員長は、インターネットのバックエンド部分を公益事業として規制を強化すると同時に、加入者とISP業者を結ぶネットワークのリテール部分についてはファーストレーン導入を認めるという一種の妥協策を検討しているとされ、全面的な公益事業化を求めたオバマ大統領の先ごろの発言に対して不快の色を示していたとする話も伝えられていた。また、フォード(Ford)、UPS、ビザ(Visa)、バンク・オブ・アメリカ(BoA)といった各業界大手企業がロビイストを通じて、ISP事業の位置付けを公益事業とするよう求める働きかけをFCCに行っていたという話も先週末に報じられていた。

【参照情報】
FCC questions AT&T for halting high-speed fiber deployment before net neutrality decision - The Verge
FCC Asks AT&T for Info About Delayed Fiber Build-Out Because of Net Neutrality - Re/code
FCC seeks more info on AT&T's plan to 'pause' fiber rollout - CNET
Obama's call for an open Internet puts him at odds with regulators - Washington Post
Behind Closed Doors, Ford, UPS, and Visa Push for Net Neutrality - Businessweek

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