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JINS MEMEソリューション開発に向けた動き:オムロンヘルスケアと共同プロジェクトを発足、開発者向けに取得可能データ公開も

2015.01.08

Updated by Asako Itagaki on January 8, 2015, 10:16 am JST

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株式会社ジェイアイエヌ(以下JINS)とオムロンヘルスケア株式会社(以下オムロンヘルスケア)は、「JINS MEME(ジンズ ミーム)」をプラットフォームとした新ソリューション開発に向け共同プロジェクトを発足する。2016年春の商品化を目指す。

JINS MEMEは「自分を見る」をコンセプトにしたセンシング・アイウェア。形状はメガネで機能はそのままに、特許取得済みの三点式眼電位センサーと六軸加速度センサーを通じて、眠気や集中度、体のバランスなどの生体データ(DEEP DATA)の取得が可能。

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ヘルスケア分野において、豊富な整体データを常時かつ手軽に取得できるウェアラブルデバイスに対する期待は高まっており、特に五感の9割以上を占める頭部の24時間センシングは潜在的な病気や怪我の予兆を察知し、積極的な健康管理を実現する「先制医療」の発展を進めるうえで貢献が期待される。JINS MEMの取得するデータとオムロンヘルスケアの生体計測・解析技術を応用することで、ヘルスケア分野における新たな付加価値創造に向け、JINS MEMEをプラットフォームとした拡張型デバイスの共同開発を進める。

なおJINSは、JINS MEMEのAPIで取得可能なデータを1月6日、JINS MEMEアプリ開発者サイト上で公開した。また、同日からJINS MEMEを活用したスマートフォンアプリのアイデアコンテストを行う。

取得可能なデータは視線やまばたきなどの「目に関するデータ」、姿勢や歩行などの「身体に関するデータ」、電池残量などの「JINS MEMEに関するデータ」の3種類。JINS MEMEは精緻なデータを即時取得・分析するための「リアルタイムモード」とライフログなどの長時間にわたるデータ取得・分析を目的とする「スタンダードモード」の2つのモードを持っており、取得可能なデータがモードによって一部異なっている。APIを介して切り替えて利用する。

▼リアルタイムモードで取得可能なデータ
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▼スタンダードモードで取得可能なデータ
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1月6日からJINS MEME開発者向けサイトで実施されている「JINS MEME DEVELOPER IDEA PITCH CONTEST」は、公開予定の取得データを前提としてJINS MEMEを活用するスマートフォンアプリのアイデアを募集するもの。第一ラウンドは1月30日まで。第二ラウンドは2月中旬、第三ラウンドは3月中旬を予定している。審査の結果300名に開発者用JINS MEME(JINS MEME β)を無償提供する。SDKは3月下旬からダウンロード可能になる予定。

JINS MEMEの発売時期は2015年秋を予定している。

【報道発表資料】
JINSとオムロンヘルスケア、ヘルスケア分野での共同開発プロジェクトを発足

【関連情報】
JINS MEME DEVELOPERS

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。