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[2015年第6週]ドコモがLTE-Advanced技術検証、スマホと組み合わせて使うレンズ交換式カメラ

2015.02.09

Updated by Naohisa Iwamoto on February 9, 2015, 12:00 pm JST

この週は、今後のモバイル通信の活用を進める技術や製品のニュースから、カメラと写真の総合展示会「CP+」の開幕に向けたモバイル関連製品の発表などまで、バリエーションに富んだトピックが多かった。

LTE-Advancedサービス開始へ着々、郵便物も位置情報を追跡可能

新技術、新製品のトピックから見ていこう。NTTドコモは、駅周辺や大規模商業施設など利用者が密集するエリアの無線容量拡大と通信速度向上を目指す「高度化C-RAN」(Centralized Radio Access Network)のフィールド検証に成功したと発表した。

屋外商用環境での検証の概要
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35MHzの帯域幅で、下り240Mbpsのデータ通信が可能なことを確認した。ドコモは今回の検証で、フィールドでの高度化C-RANの有効性が確認できたとして、商用ネットワークへの展開を進めるという。具体的には、2015年3月に提供開始を予定しているLTE-Advancedのネットワークに適用し、混雑するエリアでの安定した高速通信を実現する(関連記事:ドコモ、混雑エリアでも安定して通信できる「高度化C-RAN」を屋外で検証成功)。

位置情報を活用するための端末の製品化のニュースもあった。KDDIが開発・製造を受託し、製品化した小型の位置情報端末「TLI300A」がそれ。位置情報端末を活用した法人向けサービスを提供するロケーションが開発・製造をKDDIに委託し、同社が販売を行う。定形郵便物に入る約58×80×8.2mm、重さ約49gの小型のきょう体と、30分ごとに定期位置測位を行った場合でも4週間の長時間駆動を実現した。これらの特性により、郵送物に封入して位置追跡を行ったり、子どもなどに持たせて居場所を確認したりといった用途にも利用できる(関連記事:KDDI、定形郵便物に入る、小型で長時間駆動できる位置情報端末を開発)。

新しい利用法の提案につながる端末の正式発表もあった。ワイモバイルは、車載用Wi-Fiルーター「404HW」(ファーウェイ製)を3月下旬以降に発売する。404HWはクルマのシガーソケットに挿すことで、車内にWi-Fiスポットを作るWi-Fiルーター。USBケーブルを接続するとWi-Fiで通信しながらスマートフォンなどへの充電も可能だ。親回線のワイモバイルスマートフォンとデータ通信容量をシェアできる「シェアプラン」が利用できる(報道発表資料:日本初の車載用Wi-Fiルーター「404HW」を3月下旬以降に発売

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「スマホ+レンズ」「デジカメカメラ+ストレージ」、新しい写真スタイルの提案

2月12日に開幕するCP+を前に、カメラなどの発表が相次いでいる。その中でも、スマートフォンやモバイル機器と関連が深い新製品を紹介する。

オリンパスイメージングは、スマートフォンと組み合わせて撮影するカメラ「OLYMPUS AIR A01」を発表し、3月5日に発売する。

「OLYMPUS AIR A01ボディー」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」(ホワイト/ブラック)
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マイクロフォーサーズ規格のセンサーを採用、ミラーレス一眼「OM-D」「PEN」用の「M.ZUIKO DIGITAL LENS」群を利用して"一眼画質"で撮影が可能。一方、スマートフォンのアプリを使って撮影や設定、編集などの高度なテクニックを手軽に楽しめる。価格はオンラインショップ価格でボディーのみが3万3800円、レンズキットが4万9800円(報道発表資料:アプリで楽しむ一眼画質、オープンプラットフォームカメラ「OLYMPUS AIR(エアー)A01」を発売)。

キヤノンは、新コンセプトのフォトストレージ「Connect Station CS100」を6月に発売する。1TBのハードディスクを搭載したフォトストレージ。で、NFCやWi-Fiを使って対応デジタルカメラ、デジタルビデオカメラから写真や動画のデータを転送・保存し、テレビやスマートフォンなどで手軽に鑑賞できる。クラウドを活用した連携機能も備え、CANON iMAGE GATEWAY オンラインアルバムに会員登録(無料)をすると、離れた場所にあるCS100同士でデータを共有可能。実売価格は3万9800円前後(関連記事:キヤノン、NFCやWi-Fiで写真や動画を転送できるフォトストレージ「Connect Station CS100」)。

2015年は「ガラケー」復活の年? 「自撮り棒」の認知は

調査のトピックを2つ紹介する。MM総研は、2014年暦年(2014年1月〜2014年12月)の国内における携帯電話端末の出荷台数調査結果を発表した。フィーチャーフォンとスマートフォンを合計した総出荷台数は、前年比2.5%減の3828万台だった。スマートフォンの2014年の出荷台数は2770万台で、前年比5.3%の減少となった。一方、フィーチャーフォンは1058万台の出荷で、前年比5.7%の増加となった。MM総研によれば、スマートフォンが年間100万台規模で出荷されるようになった2008年以降で、フィーチャーフォンの出荷台数が前年を上回ったのは初めてのこと(関連記事:2014年の国内出荷台数、スマホは減少、ガラケーが増加--MM総研)。

MMD研究所は「スマートフォンカメラ利用に関する調査」を実施した。スマートフォンを所有する15歳以上の男女562人を対象にしたもので、回答者の54.3%が「週に1回以上スマートフォンで写真を撮影している」という結果が得られた。スマートフォンで写真を撮ったと回答した人に、自分を撮影する「自撮り」(セルフィー)をする頻度を聞いたところ、「よくある」(2.6%)と「たまにある」(18.5%)を合わせた21.1%の人が自撮りをしていた。自撮り棒(セルフィー棒)については、自撮りをする人の約14%が利用したことがあり、約75%が自撮り棒の存在を知っている結果のように、日本でもその存在が知られるようになってきた(報道発表資料:スマートフォンカメラ利用者で自撮りする人は21.1%、うち14.2%が自撮り棒を利用)。

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サイクルシェアリング本格事業化へ、UQ mobileでnanoSIM対応

この週のそのほかのトピックを紹介する。NTTドコモ、NTT都市開発、NTTデータ、NTTファシリティーズの4社は、合弁会社「ドコモ・バイクシェア」を設立し、サイクルシェアリングの本格的な事業化を開始する。

サイクルシェアリングシステムの特徴
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新会社は、これまでNTTドコモが取り組んできた自治体向けのサイクルシェアリング事業の運営だけでなく、マンションなどの民間施設への事業提供や、他のサイクルシェアリング運営事業者へのシステム提供、コンサルティング業務を推進するという(関連記事:)。

KDDIバリューイネイブラーは、auの4G LTEを利用した同社のMVNOサービス「UQ mobile」で、nanoSIMの提供を開始した。これまで提供してきたmicroSIMに加え、nanoSIMの提供を始めることで、端末の選択肢が増える。ただし、 iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad Air 2、iPad mini 3ではUQ mobileの通信サービスは利用できない。iPhoneで音声通話は可能(報道発表資料:UQ mobileで選べる端末が拡充!「nanoSIM」を提供開始)。

ソフトバンクモバイルは、MNP転出手数料などの各種事務手数料の改定について発表した。「近年の事務対応の増加を踏まえて」値上げに踏み切るという。実施は2015年4月15日。改定の対象となるのは、現行では1500円〜2000円の6種類の手数料などで、いずれも3000円(税別)に値上げとなる(関連記事:ソフトバンク、MNP転出手数料などを4月15日から値上げ)。

昨年の第6週のできごと

・スマートフォンが勉強道具になる日
・ソフトバンク奪取、UQ純減へ、PHSもMNP対象に
・ビッグデータ分析などに新手法

[2014年第6週]大学教授の授業も大学受験勉強もスマホで、PHSも10月からMNP

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。