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米FCC、インターネット接続サービスの分類見直しで「公益事業化」を提案か

2015.02.03

Updated by WirelessWire News編集部 on February 3, 2015, 13:03 pm UTC

米連邦通信委員会(FCC)が現在検討を進めている「ネットワーク中立性」("Net Neutrality")に関する新ルールについて、ISP事業を電話事業と同じ「公益事業」に分類し直す方向で提案を行おうとしているとする関係者の話が、WSJなど複数の媒体で報じられている。

この話題を採り上げたNYTimesでは、FCCがISP事業を従来の「情報サービス」(「information service」)から電話と同じ公益事業=「通信サービス」(「Telecommunications Services」)に分類し直す提案を行うことが予想されており、この提案に関して今週中にも何らかの情報が明らかにされる見込みとしている。いっぽう、WSJも同様の話を伝えており、FCCが規制強化を進め、とくにISP事業者によるトラフィックの管理について、より積極的に介入していく考えだと記している。

いっぽうThe Vergeでは、各媒体の報道に言及しながら、FCCが行うと見られる提案の要点を以下の3つにまとめている。

  • ISPによる通信速度制限(減速)を禁止に
  • インターネット接続や一部ウェブサイトへのアクセスのブロックも規制対象に
  • 一部のウェブサイトやサービスを優先的に取り扱う「ファーストレーン」導入も認めない

なお、これらの新ルールは携帯通信によるブロードバンドサービスについても適用範囲に含める方向で提案が行われると予想されており、大手携帯通信事業者から反発の声が上がることや訴訟が起こされることなどは必至とみられるという。

FCCは、約1年前に米連邦控訴裁で「FCCにはネットワーク中立性のルールをISP事業者に課す権限がない」とする判断が下されて以来、新ルールの策定作業を進めてきている。ただ、昨年4月に公表した提案に対しては、ISP事業者によるわゆる「ファーストレーン」の導入に反対する大きな反発の声も上がり、その後11月中旬にはオバマ大統領から、ISP事業を電話事業と同じ「公益事業」に分類し直すことで政府による規制強化を望む要請も出されていた。

それに対して、大手通信事業者などの間からは「ブロードバンド事業でもサービスの内容・品質や料金などまで規制を受けることになれば、収益増大の余地も限られてしまう懸念があることから、ブロードバンド網整備にかかる設備投資も手控えざるを得なくなる」などと反論していた。また、米連邦議会の上下両院では先ごろ、ふたつの公聴会が開催され、この件に関して両院で過半数を握る共和党が、通信事業者への厳しい規制強化を望む民主党とオバマ政権に対する譲歩案(ISP事業の公共事業分類を避けるもの)を示していた。

なお、 FCCでは2月26日に予定される次の委員会で正式決定に向けた投票を行う見通し。

【参照情報】
In Net Neutrality Push, F.C.C. Is Expected to Propose Regulating Internet Service as a Utility - NYTimes
FCC to Propose Strong 'Net Neutrality' Rules - WSJ
Get ready for the FCC to say the internet is a utility - The Verge

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