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東京都豊島区「TOSHIMA Free Wi-Fi」:官民連携で「おもてなし環境」の拡充を推進

2015.03.16

Updated by Hitoshi Sato on March 16, 2015, 18:21 pm UTC

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東京都豊島区、NTT東日本、NTTBPは2015年3月12日、豊島区で無料Wi-Fiの環境を提供する「TOSHIMA Free Wi-Fi」を2015年5月7日より開始することを発表した。まずは同日にオープンする予定の豊島区新庁舎の全フロアと池袋駅周辺で提供する。

「TOSHIMA Free Wi-Fi」は、東京都の豊島区で無料のWi-Fiスポットを整備していくもの。豊島区では区民や来街者の誰もが手軽にインターネット接続可能な環境を整備することで開かれた新庁舎を実現するとともに、2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」開催に向けて、外国人旅行客受入環境の整備ならびに観光情報等の発信力強化、災害時のライフライン確保等を目指していく。

南池袋二丁目に移転する豊島区新庁舎では、全フロアで「TOSHIMA Free Wi-Fi」が提供される。また池袋駅周辺の3カ所でも提供する。さらに豊島区全域に拡大すべく、事業者や店舗に参加を呼びかけ、官民の連携により便利で快適なおもてなし環境の拡充を推進していく。

「TOSHIMA Free Wi-Fi」の利用時間は1回あたり最大60分で、回数に制限は設けられていない。SSIDは「2020Toshima_Free_Wi-Fi」。またNTTBPが提供する認証アプリ「Japan Connected-free Wi-Fi」に対応する。認証アプリの利用登録を行えば「Japan Connected-free Wi-Fi」に参画しているほかの無料Wi-Fiのサービスも簡単に利用できる。「Japan Connected-free Wi-Fi」は、すでに都営地下鉄、東京メトロ、都営バス、JR東日本などのほか、サンシャインシティ、西武池袋本店、ビックカメラ、トラッド目白などで利用が可能で、9.5万カ所のアクセスポイントが対象になっている。

JR東日本の池袋駅は1日平均55万人が利用しており、これはJR新宿駅の75万人に次ぐ2位である。東武鉄道、西武鉄道、東京メトロと乗り入れており、これらの鉄道駅では1位の利用者数で、利便性が高く1日の平均利用者数は約203万人で、年間では約7億4095万人が利用している。

▼2013年における各路線の池袋駅における1日平均の利用者数
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(各社公開情報を元に作成)

池袋では中国人を中心とした外国人観光客が買い物をしている姿をよく見かける。豊島区のサイトも日本語のほかにも英語、中国語、韓国語での情報発信を行っている。

また、東京都では2014年12月に東京を訪れる外国人旅行者が安心かつ快適に観光を楽しめるよう、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会までに旅行者の移動・滞在を支える基盤を都内全域で計画的かつ集中的に整備するための方針を策定した。
その目的として「訪都外国人旅行者の無料Wi-Fi利用環境の満足度を90%以上に向上」することが掲げられており、具現化に向けた取組みとして、
「無料 Wi-Fi やデジタルサイネージの整備の推進、緊急時・災害時での活用」、
『都立施設等における「TOKYO CITY Wi-Fi〈仮称〉」のサービス提供』
が掲げられている。

豊島区に次いで東京の多くの街で無料Wi-Fiの整備が進むことによって、外国人だけでなく日本人にとっても利便性の高い都市になることが期待される。これからも東京都だけでなく、日本全国においても官民連携で「おもてなし環境」拡充に向けた取組みが期待される。
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【参照情報】
豊島区新庁舎、池袋駅周辺から「TOSHIMA Free Wi-Fi」を提供開始
「外国人旅行者の受入環境整備方針」

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。