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米ディッシュ・ネットワークとT-モバイルが合併交渉(WSJ報道)

Dish Network and T-Mobile are having merger talks

2015.06.04

Updated by WirelessWire News編集部 on June 4, 2015, 16:33 pm UTC

米衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(Dish Network;以下、ディッシュ)と大手携帯通信事業者のT-モバイル(T-Mobile US)の間で合併に向けた交渉が進んでいるという。WSJが米国時間4日に関係者の話として報じている。

WSJは、両社の交渉が初期段階で不成立に終わる可能性もあり、買収金額や支払い条件なども不明としている。いっぽう、合併が実現した場合にはディッシュのチャーリー・アーゲン(Charlie Ergen)CEOが新会社の会長に、またTーモバイルのジョン・レジャー(John Legere)CEOは新会社のCEOにそれぞれ就任するとの案ではほぼ合意に達しているという。

現時点での時価総額は、ディッシュが330億ドル、T-モバイルが310億ドルで、両社が合併した場合年間売上は450億ドル、利益は15億ドル規模にそれぞれなるという。

ディッシュは、AT&Tが買収計画を発表しているディレクTV(DirecTV)に続く第2位の衛星テレビ事業者で、加入世帯は現在1380万軒。また有料テレビサービスの加入者の伸び悩み・減少が続くなか、以前から携帯通信事業への参入を視野に多くの周波数帯ライセンスを獲得してきており、この周波数帯の資産価値が500億ドル相当になるとBloombergは記している。

T-モバイルは、2011年末にAT&Tによる買収計画が不成立となった後、CEOに就任したジョン・レジャー氏の下で積極的な顧客獲得策を進め、3位のスプリント(Sprint)とほぼ拮抗するところまで契約者数を伸ばしてきているものの、まだ黒字化には至っていない。T-モバイルの加入者数は合計で約5700万、そのうちリテール加入者の数は4470万。また同社株式の66%の株式はドイツ・テレコムが所有している。

ディッシュは2年ほど前、ソフトバンクに対抗する形で、スプリント(Sprint)およびクリアワイア(Clearwire)の買収を試みたが結局失敗に終わっていた。いっぽうソフトバンクは昨年前半まで、買収したスプリントを通じてT-モバイルの買収をねらっていたが、米司法省や連邦通信委員会(FCC)などの承認取得が難航し、この計画を断念していた。

現在米通信・放送分野では業界の垣根を越えた再編が進んでおり、ケーブル市場最大手のコムキャスト(Comcast)と同2位のタイムワーナー・ケーブル(Time Warner Cable、TWC)との合併計画は不成立に終わったものの、いまもAT&TによるディレクTV買収計画(買収金額は485億ドル)が規制当局の承認待ちの状態にある。さらに先日には、ケーブル分野第4位のチャーター・コミュニケーションズ(Charter Communications)による、タイムワーナー・ケーブルおよびブライトハウス・ネットワークス(Brighthouse Networks)の買収計画(同670億ドル)も発表されていた。

さらに、TWCの買収に失敗したコムキャストの今後の出方も注目を集めており、同社が携帯通信事業者の買収に乗り出すのではないかとする見方も一部で浮上していた。

【参照情報】
Dish Network in Merger Talks With T-Mobile US - WSJ
Dish in Talks to Merge With T-Mobile US: WSJ - Bloomberg
Dish and T-Mobile in talks to merge: WSJ - The Verge
A T-Mobile-Dish Deal Could be The Ultimate Marriage of Convenience - Re/code

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