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米商務省、ICANNの民営化を1年先送り

ICANN’s plan to end US oversight is likely to fail

2015.08.18

Updated by WirelessWire News編集部 on August 18, 2015, 11:59 am JST

米商務省(Department of Commerce)は現地時間17日、今年9月に期限切れを迎える予定だったICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)との契約を1年間延長することになったと発表。民営化に向けた準備作業に時間がかかっていることが理由で、少なくとも来年9月末まで同省がICANNの後見役を務めることになったという。

インターネットを生み出した米国は、当初からドメイン名などネット上の資源を管理する役割を担ってきており、1998年に非営利団体のICANNがつくられた後も事実上の後見役を務めてきていた。それに対し、近年ではインドやロシアなどの諸外国から、ネット管理の権限を国連の国際電気通信連合(ITU)などに移譲することを求める声が上がっていた。さらに、2013年年半ばに発覚した米国家安全保障局(NSA)による情報収集(諜報)活動に対する批判の声が高まってきたこともあり、米商務省は昨年3月にICANNとの契約を更新しない考えを明らかにしていた。

今回明らかになった契約延長について、米商務省は「ICANNの民営化完了までにより多くの時間が必要であることが、ここ数ヶ月の間にわかってきた」としており、2016年9月30日まで契約を更新し、最大3年間契約を延長するオプションをつけるとしている。商務省では、新たに延長された期間で「複数の利害関係者が存在する状況でのガバナンスをうまく機能させる方法を練る予定」としている。

ICANNの民営化については、以前からインタ〜ネットの事実上の分断化を懸念する声も上がっており、「(米国がICANNの監督権限を手放すと)外国の独裁政権がインターネットを牛耳るおそれがある」というような共和党議員からの指摘も出ていた。またWSJでは、「ドメイン名登録の権限が特定のクラスのドメインを望まない者の手に渡れば、ある種の検閲体制がつくられることになる」とする業界団体National Foreign Trade Council責任者のビル・ラインシュ(Bill Reinsch)氏という人物のコメントも紹介されている。

【参照情報】
U.S. Delays Giving Up Oversight of Internet Administrator Icann - WSJ
US government tweaks internet handover date: 1 November 2016 - The Register
An Update on the IANA Transition - NTIA

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