コロンビア

コロンビアの通信事業者Tigo、マシン識別モジュール(MIM)サービス導入:新たな収益源を求めてジェムアルトと提携

2015.09.16

Updated by Hitoshi Sato on 9月 16, 2015, 11:55 am JST

Millicom 傘下の通信事業者Tigo はジェムアルトと提携して、中南米市場でのM2M ソリューションを展開する。まずコロンビアでTigo の顧客に対してジェムアルトの『Cinterion(シンテリオン)マシン識別モジュール』(Machine Identification Modules:MIM)を活用し、現場でのMIM 管理や遠隔での予防保守を改善するMIM サービスを実現していく。

このMIMソリューションは、車両管理、スマートメーター、リモート資産管理、監視・警報、自動車およびモバイルヘルスソリューションなど、実質的にあらゆる垂直市場で、M2M アプリケーションの性能を最適化する。

『Cinterion(シンテリオン)MIM』サービスプラットフォームは、過酷な環境下でも安定した動作を保証しており、信頼性の高いソリューションである。信号強度やネットワークベースでローカリゼーション・イベントを監視できるだけでなく、デバイスを追跡したり、リモートでのモジュール設定が可能となり、必要に応じてシームレスに他チャネルに切り替えたりすることができる。また監査サービスは、製品寿命を通じてMIM を監視し、所定の使用状況のしきい値条件を満たす場合、アラートを送信する。これにより、問題が生じる前にソフトウェアのアップデートが可能なので、サービスを止めることはない。

Tigo UNE でB2B 部門商業担当副社長を務めるSantiago Londono は、次のように述べている。

「現在、ジェムアルトのMIM カードは、コロンビア市場であらゆる異なる垂直市場アプリケーション向けに利用可能です。本MIM カードは、商業・産業アプリケーションのより安定したサービスをさらに長期にわたり保証するもので、当社顧客は運用コストを削減し、サービス中の潜在的な不正や欠陥を防ぐことができます。」

ジェムアルトで中南米地域担当社長を務めるRodrigo Serna は、次のようにコメントした。

「当社のプラットフォームにより、Tigo はM2M ソリューション向けにクラス最高の革新的なサービスを提供することができ、スマート自動販売機からコネクテッドカーに至るまで、競争優位に立つことができます。Tigo と当社は、イノベーションを牽引し、2020 年までにM2M 接続が21 億台に増加すると予測されるIoT マーケットプレイスを拡大するという目標を共有しています。」

新たな収益源としてのM2M、IoT

中南米の通信事業者にとっても従来のように音声通話やデータ通信の収入だけに依存していられなくなった。M2MやIoTのソリューションを提供することによって、新たな収入源を獲得していかなかくてはならない。M2MやIoTは通信事業者にとっては音声通話やデータ通信のパケット収入のようなARPUの大きさは期待できないが、システム構築費用、保守運用費用など新たな収入を確保できる。このような潮流は日本や欧米先進国では以前から見られた傾向である。

そのようなソリューション提供ビジネスは従来の音声通話、データ通信のような競合他社との差別化が難しい分野と異なり、他の通信事業者との大きな差別化になりえる。通信事業者のみでこのようなソリューションの提供は難しい。今回Tigoはパートナーにジェムアルトを選んだように、パートナー選定とそのパートナーが持っているソリューションと守備範囲が重要になる。

【参照情報】
Tigo selects Gemalto to deliver M2M solutions and services in Latin America

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら

佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。