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NEC、IoTの実証実験をグループ会社工場で実施、複数拠点で一元的な「見える化」

2015.11.04

Updated by Naohisa Iwamoto on November 4, 2015, 18:03 pm JST

NECは2015年11月4日、グループ会社の工場でIoTの実証実験を開始したと発表した。2015年10月に、無線通信機器や放送機器などを生産するNECネットワークプロダクツの本社工場(福島県福島市)で、実証実験を開始。また、また、NECプラットフォームズでホームルータや組込み機器などを生産する掛川事業所(静岡県掛川市)でも2015年度中に実証実験を開始する、

具体的な実証内容は、「複数工場の情報のリアルタイムで一元的な見える化」「収集データの分析・活用」の2本柱となる。前者では、経営者、工場管理者、現場のそれぞれの階層に対してタイムリーで適切な意思決定を支援するため、複数工場の生産ラインの品質や稼働状況など人・設備・モノに関する情報をリアルタイムで一元的に見える化する。後者では、「物体指紋認証技術」を用いたプリント基板の個体識別、カメラ映像からの異常作業の自動検出などにより、収集データを分析・活用する。

NECは、今回の実証実験の結果に基づき2016年度以降にIoT活用標準システムを構築。IoT活用標準システムを自社グループの各生産拠点に展開することで、生産効率を従来比で30%向上させる計画だ。さらに、実証実験で得た知見を、IoTを活用した次世代ものづくりを支えるソリューションである「NEC Industrial IoT」のそれぞれのソリューションに反映・提供するとしている。

【報道発表資料】
NEC、自社生産拠点においてIoT活用の実証実験を開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。