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[2015年第45週]海保の船舶にLTE基地局を設置する訓練、Y!mobileが低料金のルータープラン

2015.11.09

Updated by Naohisa Iwamoto on 11月 9, 2015, 15:50 pm JST

飛び石連休があったためか、大きなニュースが少なめの一週間だった。そんな中で、将来に向けた訓練や実験の話題が2つあった。1つはKDDIが海上保安庁の船舶にLTE基地局を設置する訓練の話題、もう1つはNECが工場でIoTの実証実験を開始するというニュースだ。エンドユーザー向けのサービスでは、Y!mobileの低料金のルータープランや、ビッグローブのMVNOユーザー向けWi-Fiスポット大幅増加といったニュースもあった。

災害時に船の基地局からLTE通信、NECがIoTの実証実験

まず、今後に向けた訓練、実証実験の話題から。KDDIは、鹿児島県の第十管区海上保安本部の協力を仰ぎ、海上保安庁の船舶に携帯電話基地局のLTE対応の無線装置、携帯電話のアンテナ、衛星アンテナを設置する運用訓練を実施する。災害時などの緊急時に人力で運搬が可能な重さ約10Kgの小型無線装置を採用することで、クレーンなどの重機を使わずに短時間で人力による搬入ができることも確認する。今回の訓練から、LTEによる音声とデータ通信の試験が加わった(報道発表資料:船上基地局実用化に向けた海上保安庁との訓練実施)。

NECはグループ会社の工場でIoTの実証実験を開始した。2015年10月に、無線通信機器や放送機器などを生産するNECネットワークプロダクツの本社工場(福島県福島市)で、実証実験を開始。また、また、NECプラットフォームズでホームルータや組込み機器などを生産する掛川事業所(静岡県掛川市)でも2015年度中に実証実験を開始する。具体的な実証内容は、「複数工場の情報のリアルタイムで一元的な見える化」「収集データの分析・活用」の2本柱となる(関連記事:NEC、IoTの実証実験をグループ会社工場で実施、複数拠点で一元的な「見える化」

2480円で5GBのルータープラン、Wi-Fiスポットを15倍に

エンドユーザー向けのサービス、プロダクト関連の話題から。ソフトバンクは、Y!mobileブランドのモバイルWi-Fiルーター向け新料金プランとして、3年間は月額2480円で月間5GBの高速データ通信を利用できる「Pocket WiFiプランSS」の提供を開始する。対象機種は「Pocket WiFi 401HW」。また、Pocket WiFiプランSSを対象に高速データ通信容量が月間2GB増量されるなどの特典がある「Pocket WiFiメガ得キャンペーン2」も開始する(報道発表資料:Y!mobile、月額2,480円で高速データ通信を利用可能な「Pocket WiFiプランSS」提供開始)。

ビッグローブは、モバイル通信サービスの「BIGLOBE SIM」のユーザー向けに提供するWi-Fiサービスのアクセスポイント数を大幅に増加させる。現行では約5200カ所のスポットで利用可能だが、全国7万7200カ所へと大幅な拡充を行う。約15倍にまでスポットが増えることになり、ユーザーの利便性を高める。MVNO事業者では最大級のWi-Fiスポット数になるという(報道発表資料:「BIGLOBE SIM」ユーザ向けにWi-Fiスポットのアクセスポイント数を大幅拡大)。

KDDIは、auの定額制音楽配信サービス「うたパス」会員向けのリアル連動特典を順次提供開始する。アーティストのコンサート・ライブチケットの先行受付やライブ招待、グッズプレゼントといった「ライブ特典」をはじめ、カラオケ「ビッグエコー」で利用できる割引クーポンなどを提供する。第一弾の「ライブ特典」としては、「チャットモンチー」のライブチケット先行予約受付、椎名林檎のライブ無料招待が決定している(報道発表資料:auの定額制音楽配信サービス「うたパス」会員限定 ライブチケット先行受付やカラオケ割引などリアル連動特典を提供)。

ソフトバンクは、SoftBankブランドの新商品として、LTE対応のAndroid搭載モバイルプロジェクター「モバイルシアター」(ZTE製)を、2015年11月13日に発売する。最大120インチのサイズで投影可能な高性能モバイルプロジェクターで、スマートフォンなどと同様に本体でアプリケーションを利用することが可能。発売にあわせて、「モバイルシアター」向け料金プランの「スマートデバイスプラン」と、スマートフォンで契約しているデータ定額パックのデータ量を本製品と共有できるサービス「スマートデバイスシェア」を提供開始する(報道発表資料:SoftBank、国内初となるLTE対応のモバイルプロジェクター「モバイルシアター」を11月13日に発売)。

ソフトバンクの電力参入、スマホ宛て迷惑電話や詐欺電話が増加

この一週間のその他のトピックを紹介する。ソフトバンクは、家庭向け電力サービスの提供に向けた特設サイトを開設した。特設サイトでは、家庭向け電力サービスに関する最新情報などを提供する。ソフトバンクは、2016年4月の電力小売りの全面自由化に合わせて、電力と携帯電話や光回線による通信・インターネットサービスの共同商品を全国規模で提供する計画で、1月中に予約の受け付けを開始する。KDDIも10月20日に「auでんき」の提供を発表し、特設サイトを公開している(報道発表資料:家庭向け電力サービスの提供に向けた特設サイトをオープン)。

インテル セキュリティ(日本での事業会社はマカフィー)とMMD研究所は、「スマートフォンの迷惑電話・詐欺電話に関する調査」を実施し、結果を公表した。迷惑電話や詐欺電話は、スマートフォンの場合で約2割の回答者が着信の経験が「ある」と回答、さらに1年前に比べて「増えた」と感じていることがわかった。一方で、スマートフォンで迷惑電話・詐欺電話への「対策をとっていない」と回答した人は66.3%にも上った(関連記事:スマホ宛ての迷惑/詐欺電話が1年前より3割以上が「増加」--マカフィーとMMD研調べ)。

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は、LINE公式アカウント上でも利用できるマーケティングサービスの提供を開始した。LINE公式アカウント向けに自動応答アンケート調査のソリューションを提供できるようになる。新しいサービスは、DACが提供するメッセージングサービス管理ソリューション「DialogOne」と、博報堂が開発した会話エンジンを連携させて提供する(関連記事:LINE公式アカウントで会話エンジンを使った自動応答アンケートが可能に、DACが提供)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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