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インドネシアの携帯電話販売業者Erajaya、スマートフォン製造へ:販売業者が製造に進出する動き

2015.11.09

Updated by Hitoshi Sato on November 9, 2015, 17:05 pm JST

インドネシアの携帯電話販売業者Erajayaは、インドネシアのOEMメーカーであるExa Nusa Persadaと提携して2015年7月に、西ジャカルタのプロガドゥンにスマートフォン組立工場を建設した。月産10万台を目指している。スマートフォンが急速に拡大しているインドネシアで販売業者のErajayaは2015年の売上を昨年比11%増の12億6,000万ドル(約1,512億円)を目標としている。1996年に設立されたばかりの会社だが、インドネシア全土で88の支店、423のアウトレットをもち、18,000以上の提携店舗を抱えており、iPhoneのようなハイエンド端末から地場メーカーのローエンド端末まで、あらゆる端末を販売している。

現在、インドネシア政府は2017年までに同国で販売されるスマートフォンはインドネシア製の部品を30%以上使用することを要請している。それに向けて、既に国内外のメーカーがインドネシアに工場を設立している。これからも設立しようとしているメーカーも多い。今回Erajayaがプロガドゥンに設立した工場は「Made in Indonesia」のスマートフォン普及に向けて、同社以外のスマートフォンの製造・組立も行っていく予定である。

インドネシアでは従来のメーカーだけでなく、Erajayaのような販売業者もスマートフォン製造に向けて動いている。同国で携帯電話端末やSIMを販売しているTiphoneモバイル・インドネシアも、ジャカルタのプルイットにスマートフォン組立工場を設立するため、台湾のArimaコミュニケーションズと提携した。工場建設に200億ルピー(約2億円)を投資して、1日に3,000台(1か月約6万台)のスマートフォン製造を行う予定である。Tiphoneは2008年6月に設立されたばかりの会社である。

従来、端末を製造するメーカーと販売する業者は別々だったが、現在インドネシアでは販売業者自身も工場を設立して、自身がメーカーになろうとしている。そして、製造から販売までを手掛けようとしている。ErajayaやTiphoneはインドネシア全土に販売網を既に確立しているため、自らが製造した端末を安価に販売することが可能となる。ますますインドネシアのスマートフォン市場の競争は厳しくなっていく。

▼Erajayaはあらゆるメーカーの端末をインドネシア全土で販売している。
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【参照情報】
Phone distributors ride on ‘made in Indonesia’ rule
INDONESIA PRESS-Erajaya targets 11 pct rise in 2015 sales - Indonesia Finance Today

 

 

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。