WirelessWire News Technology to implement the future

by Category

「Eggsプロジェクト×青山学院大学」で「AOフェス」ライブ開催、音楽ビジネス体験も

2015.12.11

Updated by Hitoshi Sato on December 11, 2015, 18:07 pm JST

タワーレコード、ドコモ、レコチョクの3社がインディーズアーティストの音楽活動支援を行う「Eggsプロジェクト」では、青山学院大学社会連携機構社学連携研究センター(SACRE)と連携し、新しいプロジェクトを、2015年12月16日から2016年3月31日まで実施することを発表した。

青学生の、青学生による、青学生のためのライブ「AOフェス」

「Eggsプロジェクト」で提供している無料アプリ「Eggs」を使って「青学生の、青学生による、青学生のためのライブ」、通称「AOフェス(アオフェス)」を開催する。日時と場所は2016年3月18日、タワーレコード渋谷店・地下一階「CUTUP STUDIO」を予定する。青学生が演者探し、出演交渉、オーディション、プロモーション、集客、運営までを自ら手掛ける。

このプロジェクトは、SACREが窓口となってつくる企業と青山学院大学の学生との連携の場において、2015年5月にドコモとレコチョクの社員が「Eggsプロジェクト」について紹介したことがきっかけとなり準備を進めてきた。なお、レコチョクとSACREは、渋谷ロフト限定販売の「渋谷発」AR機能付きグリーティングカード「Magic Message」企画開発でも協力している。

「AOフェス」へのエントリーアーティストは、青学生のメンバーが最低1名入っていることが条件。青学生は、出演アーティストを5組(予定)まで絞り込むための審査方法、当日までのプロモーション、集客、ライブの演出等を検討、実施する他、楽曲視聴や投票に使用する「Eggs」アプリのダウンロード施策についてもプランニングする。

青山学院といえば、ペギー葉山(女子高等部卒業)、槇原敬之(文学部第二部英米文学科中退)、桑田佳祐(経営学部除籍)、原由子(文学部英米文学科卒業)、後藤次利(文学部中退)、筒美京平(経済学部卒業)、谷村奈南(法学部卒業)などミュージシャンやプロデューサーなど音楽業界で活躍している人が多いことでも有名だ。

「AOフェス」を通じてアーティストを夢見る学生、音楽活動に取り組む学生に対しては、活動の幅を広げることで、さらなる成長を後押しするとともに、音楽市場のさらなる活性化、最大化につなげいく。

音楽ビジネスの体験もできる

また青学生は本プロジェクトを通じて「音楽ビジネスの一端」を実体験することもできる。日頃何気なく聴いている音楽のビジネスサイクルを理解するとともに、イベントを成功に導くための、企画力・運営力・プロモーション力なども養うことができる。華やかに見える音楽のイベントやプロモーションの仕事がとんでもなく体力と気力を消耗する、意外に地味で大変な仕事だということも理解できるのではないだろうか。

このような音楽ビジネスの一端だけでも体験を学生時代にすることによって、音楽業界やビジネスの実態を知り「音楽業界へ進みたい」と思う学生や、逆に「音楽業界は自分には合わない」とj判断する学生も多くいるだろう。学生にとっても良い経験になる。

伸びるライブ市場

現在、国内の「ライブ市場動向調査」では、2014年の年間公演回数は2.7万回(前年比125.5%)、年間動員数は4,261万人(前年比109.7%)(一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC)調査)と増加傾向にある。CDの売上は減少しているが、ライブは増加しており、音楽市場の構造が変わってきている。

タワーレコード、ドコモ、レコチョクの3社は今後も「Eggsプロジェクト」を通して、学生の音楽に対する関心を一層高めるとともに、若者の音楽に対する接点を創出していきたいと考えている。本プロジェクトを第一弾とし、青山学院大学以外の大学でも同様のプロジェクトを企画、実施する意向だ。

【参照情報】
Eggsプロジェクト×青山学院大学 青山学院大学・学生が企画する音楽フェス「AOフェス」開催

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら

佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。