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Qi、Powermat、Rezenceの全てに対応した無線給電レシーバーIC、韓MAPS社が発表

2016.01.18

Updated by Asako Itagaki on 1月 18, 2016, 07:00 am JST

スマートデバイスのワイヤレス給電規格にはWireless Power Consortium(WPC)が策定し普及している「Qi」、Power Matters Alliance(PMA)が推進してきた「Powermat」、Alliance for Wireless Power(A4WP)が推進してきた「Rezence」の3つの規格が存在している。韓国企業のMAPS Inc.は、この3規格に対応したワイヤレス給電レシーバーICを2016年1月のCESで発表しており、1月13日から15日まで開催されていた第2回ウェアラブルEXPOで、デモンストレーションを行った。3つの方式全てに対応したレシーバICは「世界初」としている。

MAPS社が展示していたのは、主にスマートフォンなどに対応した9Wの「MAP7501」、ノートPCにも対応できる20Wの「MAP7502」、ウェアラブルデバイスを想定した2.5Wの「MAP7503」。デモでは、Rezence対応の充電パッドに複数のスマートフォンを並べて同時に充電したり、同じスマートフォンをQiでも充電できるところをアピールしていた。

▼Rezence CLASS 3対応の充電パッドで、2台のスマートフォンを同時に充電。「詰めれば3台でも充電できる」(説明員)

▼同じスマートフォンがQiでも充電できる。

3つの充電規格のうち、Qiは最も早くに商用化されており、搭載端末数も多い。Powermatはスターバックスが充電ステーションとして採用したことで注目され、充電器付きスマートフォンカバーやモバイルバッテリーへの採用が進んでいる。Rezenceは他2規格が電磁誘導式であるのに対し磁界共鳴式であり、給電側と受電側のコイルの位置を合わせる必要がある電磁誘導式に比べると、多少位置がずれていたりトランスミッターとレシーバーの距離が離れていても充電できるという特徴があるが、商用化の動きは遅い。2014年に策定されたv1.3では3.5Wから30Wまで受電でき、スマートフォンだけでなくタブレットやノートPCなど大電力の充電にも対応可能だ。

なお、PMAとA4WPは2015年6月に合併して新組織「AirFuel Alliance」を発足し、互いにオプションとして相手の規格をサポートすることに合意している。

後発で参画企業も少ないPowermatがスターバックスの採用によって一躍注目を浴びたことからもわかるように、非接触充電規格は給電側の普及状況、特に「自前の充電器を設置した場所(自宅や会社など)以外でも利用できるかどうか」によって利便性が大きく変わる。価格の問題はあるにせよ、「どの規格の充電パッドでもワイヤレス給電が使える」というのは、利用者にとっては魅力的だといえるだろう。

【関連情報】
MAPS社製品情報

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集長。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2013年春、長年住んだ中目黒を離れて、世界一高い電波塔の近所で下町生活を満喫中。

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