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海外プライバシー・パーソナルデータ関連情報(2016/01/25号)

2016.01.25

Updated by WirelessWire News編集部 on January 25, 2016, 14:39 pm JST

ドイツでユーザーの連絡帳を吸い上げてサービス拡散する手法に、違法判決が下されている。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。

法律・規制

安全保障のためにはプライバシーの制限を認めるかどうか。ただし、EU内でもテロによって揺れつつある。

個人情報は基本的人権か消費者保護か、欧米間の対立が国際的枠組みを阻む
UE et Etats-Unis peinent à concilier leurs approches de protection des données(仏語)
EU and US divisions over data protection threaten agreement(英語)
米国とEUとではデータ保護について考え方が異なっており、欧米間では自由貿易協定の交渉において障害となっている。データ保護がEUでは基本的人権の範囲で語られる一方、米国では消費者保護の文脈で扱われる。このため、EUでは市民の個人情報は政府からも守られるべきだとする一方、米国では安全保障のためにはプライバシーの制限はやむなしとされる。世界的なデータ保護の枠組みの制定が期待されているが、EUは商業上のデータの扱いのみならず、諜報機関にも制限を求めていくことから、立場を異にする国との衝突が予想される。

調査・レポート

多くの消費者の感覚と、事業者側の意識とに大きなギャップがあり、特に家庭内の情報についてはセンシティブ。

消費者のプライバシー不安は状況に応じて変化、IoTや位置情報は不安を増大
New Study Highlights Privacy Gap Between Consumers and Tech Vendor
Pew Research Centerの調査によれば、消費者のプライバシーへの不安は、シナリオによって変化することが判明。安全や効率のためならば企業にプライバシー情報を渡すことに前向きな一方、広告最適化のためにSNS事業社がユーザーの振る舞いを監視することに対しては拒否反応が多かった。また家庭のエネルギー削減のため家庭内での部屋間移動をモニターすることは過半数が受け入れられないとした。

事件・ケーススタディ

解雇自体は2007年のこと。本件は「企業による従業員の監視」と見るか「就業規則の妥当性」と見るかで議論が分かれるかもしれない。

欧州人権裁判所、従業員の仕事中の私的なチャット利用を企業が監視できるとの判決
Companies can monitor workers' private online chats, European court rules
欧州人権裁判所は、仕事中にメッセンジャーで私的なチャットをしていたため解雇されたルーマニア人の従業員が、「信書の秘密」を侵害されたとする訴えを棄却した。該当企業は規則で、メッセンジャーを業務目的でのみ利用を許可していた。同裁判所は、企業が従業員が業務を果たしているかどうか確認することは正当とし、メッセンジャーの内容は本来なら業務に限られるため、企業によるアクセスが許されるとした。

Facebook以外にもLinkedinやLINEなどで同様の手法を用いるサービスは多いが、ユーザーにわかりにくい形で行った点が問題視されている。

独裁高裁、ユーザーの電話帳を吸い上げてサービスを拡散する手法に違法判決
Germany's highest court rules Facebook 'friend finder' is unlawful
フェイスブックが利用者のアドレス帳から連絡先を吸い上げ、フェイスブックの未利用者に登録を呼びかけるメールを送る機能について、ドイツの最高裁は違法とする判決を下した。判決では、同機能はユーザーに対してアドレス帳の利用について適切に通知しておらず、ユーザーを欺くマーケティング手法だと結論づけた。フェイスブックは同判決の影響を査定する予定とコメント。原告の消費者団体は同様の手法を用いる他のサービスに影響を与えると述べている。

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