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高度なIoT機器のセキュリティ検証の低コスト化を支援、ユビキタスAIコーポレーション

2019.04.19

Updated by Naohisa Iwamoto on April 19, 2019, 13:15 pm JST

IoT機器のセキュリティを担保するには、少ないリソースや独自のハード要件への対応、出荷後のソフトウエア変更への対応など、様々な制約を乗り越えなければならない。そうした中で、IoT機器のセキュリティ検証を容易で低コストに実現できるように支援するサービスをユビキタスAIコーポレーションが開始した。

組込み機器向けを中心としたソフト開発、ライセンス、海外製ソフトの提供を手がけるユビキタスAIコーポレーションは、米Beyond Securityと共同でIoT機器の脆弱性検証に最適化したツール「beSTORM X」を開発した。このbeSTORM Xを利用したサービスとして提供するのが、「IoTセキュリティ検証サービス」である。

ユビキタスAIコーポレーションは、これまでBeyond Securityの脆弱性検証ツール「be STORM」を取り扱ってきた。このbeSTORMに対して、IoT機器に特化した機能を強化するとともに、日本市場向けの機能を追加するなどしたのが「beSTORM X」である。beSTORM Xには、複雑な攻撃シナリオや複数のプロトコルを対象とした攻撃シナリオを生成する機能を付加したほか、対象機器にあわせたカスタマイズも可能にした。また実際に侵入を試みることで脆弱性を検証するペネトレーションテストの実施に向けた各種機能も備える。

「IoTセキュリティ検証サービス」を提供することによって、IoT機器メーカーによるセキュリティ検証作業を支援することが狙い。同サービスでは、beSTORM Xの機能の提供に加えて、ユビキタスAIコーポレーションのエンジニアによる検証、コンサルティングサービスを組み合わせて提供する。セキュリティ検証の経験があるエンジニアのノウハウと、beSTORM Xの機能を組み合わせることで、脆弱性検証の生産性が向上し、検証作業の省力化や高度化、時間短縮が見込めるという。こうしたサービスの提供により、短期間で低コストのIoT機器の検証が実施できるようになるという。

また、検証環境の構築から検証の実施・レポートの作成までの全工程をユビキタスAIコーポレーションが請け負うことでメーカー側の手間を減らせること、幅広いプロトコルや接続のハードウエアに対応した検証が可能なことなども、同サービスの特徴として掲げる。IoTセキュリティ検証サービスの料金は150万円から。日本およびアジア地域を対象として提供する。

【報道発表資料】
ユビキタスAIコーポレーション、IoT機器に最適化したセキュリティ検証サービスの提供を開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。