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RCSメッセージング普及でGSMAとグーグルが協力へ

2016.02.23

Updated by WirelessWire News編集部 on February 23, 2016, 17:07 pm JST

グーグル(Google)が、GSMアソシエーション(GSMA)の進めるRCS(Rich Communication Services)の普及に向けた取り組みに協力し、同規格に準拠したAndroid端末向けのクライアントアプリを開発・提供することになったという。

携帯通信事業者などが参加する業界団体GSMAでは、従来のSMSやMMSに代わる
新たなメッセージングサービスとしてRCSの普及を進めてきている。RCSは、ユーザーが利用する通信事業者のネットワークやアプリの種類の違いに関係なく、グループメッセージ(チャット)、IPボイスチャット、ファイル共有などの諸機能を利用可能にするための規格で、QUARTZによるとボーダフォン(Vodafone)の「Message+」や米Tモバイル(T-Mobile)の「Advanced Messaging」のように、何らかの形でRCSベースのサービスを提供している通信事業者は世界で47社に上るという。

だが、月間アクティブユーザー数(MAU)が10億人に達した「WhatsApp」を筆頭に、「Facebook Messenger」(同8億人)、「WeChat」(同6.5億人)といったいわゆる「OTT」のメッセージサービスでは、RCSと同様の機能がすでに提供されていることから、携帯通信各社としてはこれらOTT勢に対抗できる規模のメッセージング・プラットフォームを実現する必要が高まっているとQUARTZは説明している。

VentureBeatによると、グーグルは約半年前にジャイブ・モバイル(Jibe Mobile)というRCS関連のベンチャー企業を買収しており、同社の技術をベースにRCS規格のクライアントアプリを開発するとみられる。

いっぽう、通信事業者側からはアメリカ・モビル( América Móvil)、バーティエアテル(Bharti Airtel)、ドイツテレコム(Deutshe Telekom)、オレンジ(Orange)、ボーダフォン(Vodafone)、エティサラート(Etisalat)、スプリント(Sprint)などあわせて19社がこの取り組みへの参加意向を表明。それに対して、AT&T、ベライゾン(Verizon)の米大手2社は不参加で、またTモバイルが参加するかどうかは不透明とThe Vergeは伝えている。

【参照情報】
GLOBAL OPERATORS, GOOGLE AND THE GSMA ALIGN BEHIND ADOPTION OF RICH COMMUNICATIONS SERVICES - GSMA
Google is teaming up with phone operators to elbow its way back into messaging - QUARTZ
Google and operators push Rich Communication Services with new Android RCS messaging client - VentureBeat
Google and phone carriers are teaming up on a better messaging service - The Verge

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