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[2016年第9週]ドコモが5Gに向けた取り組み、KDDIが法人向けWindows 10 Mobile端末、DYIで家庭向けIoTソリューション

2016.03.02

Updated by Asako Itagaki on 3月 2, 2016, 14:16 pm JST

バルセロナではMWC開催期間中だった先週、ドコモとKDDIが5Gに向け実証実験成果を公表。スマートフォンの月額利用料金引き下げに向け、ドコモとYモバイルが料金プランの改訂を発表した。

5G実現に向け実証進む

ドコモが5Gに向けた技術実証成果を発表した。エリクソンとの共同実験では、屋外環境で15GHz帯を用いた5G方式の通信実験を行い、目標性能の一つである受信時最大10Gbpsを超える通信速度での無線データ通信に成功したことを発表した。

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さらに、2台の移動局装置を用いたマルチユーザー通信実験では世界で初めて合計20Gbpsを超える無線データ通信に成功した。また、新たに共同実験に台湾の半導体メーカーMediatekが参加した。(関連記事:ドコモの5Gに向けた取り組み 屋外環境で世界初の20Gbps超えに成功、実証実験共通仕様策定目指すアライアンスも

これもドコモの、自動運転に向けた取り組み。NTTドコモとデンソーは、高度運転高度運転支援および自動運転技術の実現に向け、LTEや5Gを利用した車両制御システムの研究開発を協力して進めることに合意した。

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デンソーの車両制御技術のノウハウと、ドコモの車両通信のノウハウを組み合わせて、LTEや5Gを利用した車両制御技術の高度運転支援や自動運転技術への活用を目指す。(関連記事:LTEや5Gを利用した車両制御システムの研究開発でドコモとデンソーが協力

KDDI研究所はウィンドリバーなどと協力して、世界で初めてAIによる故障予測に基づきネットワークを自動運用する実証に成功したことを発表した。ソフトウエアバグなどの異常の兆候を9割以上の精度で事前に検知し、従来の約5倍の速度で仮想化された機能を別拠点などの安全な場所へ移行することに成功している。(関連記事:KDDI研究所、世界初のAI活用したネットワーク自動運用システム実証に成功

またKDDI研究所は、災害対策の取り組みも発表している。災害時を想定したメッセージ蓄積中継システムを開発した。携帯電話が使用できない孤立した被災地域に無人航空機を利用してEメールを届ける実証実験を公開した。

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小型サーバーとWi-Fi通信装置から成るメッセージ集配装置を搭載したドローンで孤立した避難所等に設置されたメール一時保管用サーバーと通信し、物理的にメールのデータを孤立地域外に持ち出してインターネットで送受信する。(関連記事:被災地域で空からメールを送受信、KDDI研究所が無人機による実証実験

月額料金を安く、プラン見直し進む

ドコモは家族でデータを分け合う「シェアパック」に、上限5GBの「シェアパック5」を新規追加する。また、カケホーダイライトプランが適用となるパケットパックに「シェアパック5」「シェアパック10」を追加する。家族3人でシェアパック5とカケホーダイライトを利用したあたり、月額13,500円(1台あたり4,500円)と月額5,000円以下で利用できるとする。(報道発表資料:(お知らせ)「シェアパック5」と「カケホーダイライトプラン」の適用拡大を3月1日から開始

ソフトバンクは、Y!mobileのスマホプラン長期利用者向けに割引プランを提供する。同社の「スマホプラン」は契約から25ヶ月間、「スマホプラン割引」として1000円割引されていたが、26ヶ月め以降も割引を継続する。(報道発表資料:Y!mobile、スマホプラン長期利用者向け特典を提供 〜「スマホプランS」なら加入からずっと月額2,980円で利用可能に!〜)またY!mobileは、3月4日からiPhone 5sの販売を開始する。(報道発表資料:Y!mobile、3月4日よりiPhone 5sを販売開始

端末の話題をもう一つ。KDDIは法人向けにVoLTE対応・Windows 10 Mobile搭載の「HP Elite x3)の取り扱いを開始する。Windows 10の「Continuum (コンティニュアム) 機能」とHP純正オプションのドックにより、一台のデバイスをモバイルデバイス、ノートPC、デスクトップPCとして利用できる。(報道発表資料:法人向けに国内初のVoLTEに対応したWindows 10 Mobile搭載のモバイルデバイス「HP Elite x3」を取り扱い開始

携帯電話と生活者のタッチポイントの多様化進む。楽天モバイルは、SIMカードおよび端末を、ローソンおよびナチュラルローソンの一部店舗で受け取れる「楽天モバイル コンビニ受け取り」サービスを3月3日から開始する。ウェブサイト上の「楽天モバイル」ウェブサイトの「コンビニ受け取り」専用ページから申し込む。(報道発表資料:楽天とローソンのO2O連携強化 「楽天モバイル コンビニ受け取り」サービスを 都内18店舗にて開始 - 最短3時間いつでも受け取りができ、 ローソン店頭での実機体験も可能に -

生活者にも身近になるIoT

ソフトバンクは、2015年12月から運営している最新IoT製品の体験スペース「TECH CAFE(テックカフェ)」を機能別に細分化する。くつろぎスペースを併設した「TECH CAFE」、IoT製品の体験スペースのみの「TECH SPOT」、ハッカソンなどのイベントで開発されたものや、まだ商品化されていないIoT製品の展示を中心に行う「TECH LAB」の3つ。「ワイモバイル六本木 Internet Park」の「TECH CAFE」は「TECH LAB」としてリニューアルする他、南池袋、仙台駅前に「TECH SPOT」を新たにオープンする。(報道発表資料:最新IoT製品の体験スペース「TECH CAFE」を拡大

ピクセラは、IoT無線規格であるZ-Waveに対応したゲートウェイ「PIX-GW100Z」とZ-Wave対応のマルチセンサー(人感/温度/湿度/照度/UV/振動を検知)、ドアや窓などの開閉を検知する開閉センサーを2016年4月に発売する。本製品により、ドアや窓の開閉検知、人感検知などのホームセキュリティや電力管理のHEMS、家電コントロールなど、様々なスマートハウス機能を一般家庭で手軽に導入することができる。(報道発表資料:Z-Waveセンサー用ゲートウェイ 「PIX-GW100Z」発売

KDDI ∞ Laboはアクセラレータープログラムへ

その他のニュースをまとめて。

KDDIは、インキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」第9期Demodayを開催。最優秀チームとして、電子ペーパーを活用したIoT製品とイラスト・写真売買プラットフォーム「uusia (ウーシア)」を開発したCAMELORS (キャメローズ) 株式会社を選定した。また、第10期からは運営方針を変更し、事業成長の加速を支援する「アクセラレータプログラム」となる。これに伴い、採択条件を拡大し、既にサービス・プロダクトを公表済みの企業・チームを含め幅広く募集する。(報道発表資料:「KDDI ∞ Labo」第9期最優秀チームの発表および第10期プログラムの開始について

リクルートテクノロジーズは、機械学習による画像判別で、パラメータチューニングの自動化に成功した。既存の機械学習モデルにおいて数万回のチューニングを自動で行い、約3%の精度向上を実現した。(報道発表資料:リクルートテクノロジーズ、機械学習の未来を開拓 機械がパラメーターをチューニング、自動で精度が向上する仕組みを実現

最後はちょっと寂しいニュース。東芝は、2月末に出荷開始を予定していたメガネ型ウェアラブル端末「Wearvue TG-1」の開発および発売中止を決定した。「新生東芝アクションプラン」における経営施策である「事業ポートフォリオ及び事業運営体制の見直し」の一環。(報道発表資料:メガネ型ウェアラブル端末「Wearvue〈ウェアビュー〉 TG-1」の発売中止について

※公開時、リクルートテクノロジーズの社名を誤って「リクルートテクノロジー」としておりました。お詫びして訂正いたします(3/4 7:00 編集部・本文は修正済み)

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。