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世界最大の自動車市場となった中国で、スウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カーズ(Volvo Cars;以下、ボルボ)が2017年から自動運転車の公道実験を行う考えを明らかにした。

2010年に中国ジーリー(吉利汽車、Geely Automobile)グループの傘下に入ったボルボは、自動運転車関連の研究開発を積極的に進めてきており、また昨年10月には同社のハカン・サミュエルソン(Håkan Samuelsson)CEOが米国政府や各州の規制当局に対し、「公道実験で万一事故が起こった場合も当社がすべての責任を引き受ける」などとして公道実験の早期解禁を促す発言を行ったことが話題を呼んでもいた。

この話題に触れたZDNetによると、ボルボは「2020年に交通事故による死者・重傷者ゼロ」という目標を掲げ、その実現に向けて「Drive Me」という自動運転車関連のプロジェクトを進めているという。同プロジェクトの責任者は、公道実験の場として中国を選ぶ理由について、「道路の大渋滞がめずらしくない中国の都市は、世界中でも運転がもっとも難しい場所のひとつであり、自動運転車の実験にはもっとも厳しい条件がかされるため」などと説明。同時に「中国の人々は渋滞に巻き込まれて車内で膨大な時間を過ごしている」とした上で、自動運転車が普及すれば、自動車の安全性が高まるだけでなく、ドライバーのストレス低減も役立つなどと述べている。

ボルボは、来年スウェーデンで自動運転車100台を使った公道実験を実施する計画をすでに明らかにしている。今回発表した中国での公道実験についても、最高で100台の車輌を投入することや、地元のドライバーを採用して実験を行う予定とされている。いっぽう、実験を行う都市などはまだ未定で、同社では中国当局者と相談しながら今後選定を進めていくとしているという。

中国では昨年12月に、AI(人工知能)関連の研究開発に力を入れるバイドゥ(Baidu)が、北京の高速道路を使って実施していた自動運転車の実験の様子を公表していた。同社では2018年をメドに、バスなどの公共交通機関に自動運転技術を提供していく考えを明らかにしている。また3月には、同社が米国でも公道実験を行う考えであるとこと、AI関連の責任者を務めるアンドリュー・ウン( Andrew Ng)氏が明らかにしていた。

この話題に関連して、The Vergeでは、ボルボのサミュエルソンCEOが北京で開かれたセミナーのなかで、世界各国の政府に対し、自動運転車関連の規制策定に関して足並みを揃えるよう求める発言を行ったと伝えている。

【参照情報】
Volvo is sending 100 self-driving cars to China for testing - The Verge
Why Volvo believes China is the route to making driverless cars a success - ZDNet
Volvo says plans to test self-driving cars in China using local drivers - Reuters
Volvo says it will take the blame if one of its self-driving cars crashes - The Verge
Baidu to Test Drive Autonomous Cars in the U.S. - WSJ

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