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ベライゾン、LTE利用増加で嬉しい悲鳴 - 大都市圏でトラフィック集中

2013.11.14

Updated by WirelessWire News編集部 on November 14, 2013, 13:38 pm JST

米携帯通信最大手のベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless:以下、ベライゾン)で、LTEネットワークのトラフィック急増がはやくも問題になっている。同社のフラン・シャモー(Fran Shammo)CFOが現地時間12日に行なわれた投資家向けカンファレンスでの講演のなかで、この問題を認めたという。

ベライゾンは、競合他社に先駆けて2010年12月からLTEサービスの展開をスタート。すでに全米展開もほぼ完了した状態で、現在は帯域(処理能力)強化に向けた準備の動きを進めている。

この話を取り上げたFierce Wirelessによると、ベライゾンのLTEネットワークでは現在ニューヨークやサンフランシスコ、シカゴなどの大都市の一部で同社の予想を上回るトラフィックが生じ、その影響でサービス品質の低下が見られるという。またGigaOMでは、LTE網がつながりにくく3G接続に切り替えられてしまうケースもあると指摘している。

ベライゾンによれば、現在同社のLTEユーザーは加入者全体の38%にすぎないが、この38%が生み出すデータトラフィックが全体の64%に達している。この割合は大都市部ではさらに大きく、またLTEユーザーのデータ通信量は3Gユーザーの2倍以上になるという。なお、トラフィック急増の主な原因は動画視聴とされている。

ただし、ベライゾンは今年だけでLTE網の強化に5億ドルを投じるなど、トラフィック急増に対する対策を進めている。700MHz帯(上り下り各10MHzずつ)のLTE網構築が一巡した現在では、大都市圏を中心にAWS帯を使った帯域強化に取り組んでおり、ニューヨークなどではすでに上下各20MHzを割り当てた高速回線の電波も捕まえられる状態にあるとGigaOMは指摘している。ベライゾンはこのAWS帯用の基地局を5000基程度設置するほか、来年以降にはLTEを利用した音声通話サービス「VoLTE(参考情報)」やビデオコンテンツなどのデータ配信に利用できる「LTEブロードキャスト」の導入も見込んでいるという。

なお、現在トラフィック集中についてシャモーCFOは「年内には解消する見込み」と述べたというが、長年にわたってネットワークの「通信品質の高さ」を売り物に、他社に比べて高い料金設定でサービスを提供してきたベライゾンにとっては、早急な解決が求められる問題ともいえる。

これとは別に、AllThingsD/WSJのウォルト・モスバーグ(Walt Mossberg)が行った非公式な比較テストの結果を明らかにしている。このレビューのなかで同氏は「LTEの通信速度だけをみるとAT&Tが一番だが、地域によるばらつきが大きい」「ばらつきが小さく、一番安定していたのはベライゾン」「スプリントのLTEは、なかなか電波が捕まえられないなど、4社のなかでいちばん問題が目立った」などと述べている。

【参照情報】
Verizon's Shammo: LTE capacity issues will be worked out by year-end - Fierce Wireless
Verizon admits network faces traffic pressure in big cities - CNET
Some Verizon users might be dropped down to 3G as carrier struggles with 4G LTE traffic in major cities - GigaOM
Verizon will start building LTE network No. 2 this year - GigaOM
Watch out AT&T: Verizon's new LTE network monster stirs in NYC - GigaOM
In Data-Speed Race, Who Is the Fastest in LTE? - AllThingsD

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