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[2016年第18〜19週]人工知能、ドローン、防災関連のイベントが続々、NB-IoTを解説

2016.05.11

Updated by Naohisa Iwamoto on 5月 11, 2016, 14:39 pm JST

ゴールデンウィークを挟んだこの2週間、人工知能やドローンなど先進技術に関連する各種のイベントが開催され、シンポジウムや講演会といったイベントレポート記事が多く読まれた。IoT関連では、羽田空港で始まったWi-Fiルーターの無人貸出サービスのレポート、IoT時代の無線通信インフラを支える技術「NB-IoT」の解説記事もあった。

人工知能の研究開発と可能性、課題は? 点検はドローンに

先進技術関連のトピックから紹介する。政府は人工知能(AI)の研究開発を加速するために、文部科学省、経済産業省、総務省の3省で今年度、計約100億円の予算を投じる。3省での研究開発の足並みを揃えて産業化を推進していくとして、その中核に「人工知能技術戦略会議」(議長:安西祐一郎・日本学術振興会理事長)が今月発足した。

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そこで4月25日、3省連携の本格稼働として、「第1回 次世代の人工知能技術に関する合同シンポジウム」が日本科学未来館(東京・お台場)で開催された(報道発表資料:人工知能の研究開発で文科省・経産省・総務省が合同シンポジウムを開催 -政府、産業界、人工知能研究者は同床異夢か?)。

同じく人工知能関連では、毎回、人工知能の研究開発に携わるさまざまな有識者が登壇する「シンギュラリティ・サロン」の第15回公開講演会が開催された。

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今回は立命館大学大学院の美馬達哉教授を迎え、「脳科学とエンハンスメント その可能性と倫理」というテーマで、脳に対する医学的な治療とエンハンスメント(能力増強)技術の現状、そこで生じる倫理問題に関する話題が取り上げられた(関連記事:”脳力”を増強するエンハンスメントはどこまでゆるされるのか? -シンギュラリティ・サロン第15回公開講演会リポート-)。

ドローンに関連する技術とサービスの専門展示会「第2回 国際ドローン展」が幕張メッセで開催された(4月20日〜22日)。今年の国際ドローン展のテーマは「構造物の点検」「空撮・測量」「災害対策及び通信インフラの維持」ということで、全体的に測量用のドローンやセンシングシステム、運用ソリューションに関する出展が目立っていた。これまで職人の技量や経験に依存するところが大きかったトンネル内の点検や橋りょうなど、人が作業しにくい環境に対応できるドローンが複数出展されていた(関連記事:インフラ点検に測量、災害救助向けに開発が進む日本の産業ドローン)。

気象に関する専門家や防災関係者を交えながら、最先端の防災情報活用事例、気象情報活用事例について情報を共有するコミュニティ「天博- Tenpaku -」の第8回イベントが大阪で開催された。

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今回は、大阪市内にある2つの区で実施されたアクティブラーニング型の災害対応訓練と、昨年9月に茨城県常総市でおきた関東・東北豪雨災害でのボランティアセンターの運営状況について、それぞれの現場担当者から報告が行われた(関連記事:アクティブラーニング型で地域の防災リーダー育成を目指す「すごい災害訓練」が大阪で実施)。

身近なIoTが空港で始動、話題のNB-IoTを解説

IoT関連のトピックを紹介する。1つはIoTを活用したサービスのレポートだ。何かと忙しい出発前に空港のレンタルサービス事業者のカウンター前で列に並んで端末を受け取る--。海外用Wi-Fiルーターを借りる人が、そうしたストレスから解放されるサービスが、羽田空港国際線ターミナルで始まった。海外用レンタルWi-Fiルーターサービスの「グローバルWiFi」など通信事業を手掛けるビジョンが提供を始めた、スマート受取ボックス「スマートピックアップ」がそれだ。

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4月25日にリニューアルオープンしたグローバルWiFi羽田空港店で、提供を開始したスマートピックアップを実際に体験した(関連記事:海外用レンタルWi-Fiを羽田空港で無人受け取り、グローバルWiFiのIoTサービスを体験)。

IoTでの利用を想定した無線通信方式として、既存のLTEを拡張した「NB-IoT」(Narrow Band IoT)が表舞台に名乗りを上げている。IoT向けの無線通信方式としてNB-IoTが注目される理由と、今後の展開についての解説記事を掲載した(関連記事:今後のIoT無線技術の本命「NB-IoT」の底力とは)。

北九州市でスマートモビリティー、VRの認知は?

このほか、この2週間のトピックを紹介する。北九州市とSBドライブは、自動運転技術を活用した地域密着型のコミュニティーモビリティーに関連して、連携協定を結ぶと発表した。スマートモビリティーの社会実証や実用化に向けたもの。両者が結ぶ連携協定の目的は、自動運転技術を活用したスマートモビリティーサービスの事業化と、それによる学術振興、地域経済の活性化である(関連記事:北九州市とSBドライブ、自動運転技術を活用したスマートモビリティーで連携
)。

MMD研究所は、VR(仮想現実)に関する意識調査を2016年4月末に実施し、その結果を公表した。VR元年とも言われる2016年だが、一般への認知はまだまだで、VRデバイスとしてヘッドセットやゴーグルを想起できるとした回答は半数を下回った。VRを認知している回答者にVRのイメージを尋ねたところ、「まるでその場にいるような体験ができる」が39.2%、「3Dの迫力ある映像が楽しめる」が32.3%で上位を占めた(関連記事:VRデバイスの一般への認知度は半数以下、臨場感ある体験には期待)。

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は、平成28年熊本地震で被災した利用者に対するデータ通信速度制限の解除を5月も延長して実施する。当初、4月30日までの提供としていたものを、5月31日まで延長する。災害救助法が適用された地域における利用者を対象にしたもので、契約した通信料金プランのデータ通信容量を超えた場合も、通信速度制限をかけずに通常速度で通信が可能になる(関連記事:大手3キャリア、熊本地震被災地におけるデータ通信速度制限解除を5月31日まで延長)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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