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プロセラネットワークス PL15000

プロセラネットワークスのパケットロジック・プラットフォームは、ネットワークに接続することで、ネットワークトラフィックを可視化するアプライアンス製品です。今回は、菅野と共に、シニアソリューションズエンジニアの宮村元気とシニアサポートエンジニアの角本達幾が、2016年3月末にリリースした新製品「PL15000」をご紹介します。

プロセラネットワークス ジャパン 菅野真一 宮村元気 角本達幾

トラフィック急増に対応した「小型大容量」のソリューション

菅野:PL15000の紹介に入る前に、我々のお客様である通信事業者の抱える課題と、パケットロジック・プラットフォームのラインナップについてご紹介しましょう。

ご存知の通りモバイルトラフィックは年々増大しており、例えばシスコVNIによると2015年から2020年の5年間で約10倍になると予測されています。

終わりの見えないトラフィック増

トラフィック増加の原因の一つはビデオトラフィックで、通信サービスの高速化により、高画質なビデオサービスの利用が増えています。今後は接続数の増加も考えられ、スマートフォンやタブレットだけではなくセンサーなどのIoTデバイスがインターネットに接続されることで、端末数の増加が加速しています。

一方で日本の通信事業者の収入状況はといえば、加入者数は頭打ちでARPUが減少傾向にあります。OTTやMVNOの増加により付加価値収入はこのままでは下がる可能性があり、差別化が困難な状況となっています。

こうした背景から、通信事業者は、トラフィック増加への対応、限られた帯域の有効活用、サービスの収益化と差別化への取り組みが課題となっています。弊社のパケットロジック・プラットフォームは、そのためのトラフィック可視化と制御を単独のソリューションで実現するのが特徴です。ネットワークに接続するだけで、他のネットワークのノードに手を入れることなくさまざまな制御を早くかつ安価に実現します。

パケットロジック・プラットフォームは、必要なネットワーク容量に合わせてラインナップを用意しています。一番小さいPL7340はスループット1Gbpsで、サイズは1RU、インタフェースは1Gbps。こちらは小規模法人向けに手軽に導入できるモデルです。一方で、一番大きいPL20000はスループット600Gbpsでサイズは14RU、インタフェースも100Gbpsと大きくなっており、こちらは通信事業者向けを想定しています。

2016年3月に発売したPL15000は、通信事業者のトラフィック増加により柔軟に対応できるよう、4RUで600Gbps、インタフェース100Gbpsと、小型大容量であることが特徴です。同じスループットのPL20000と比較すると、PL20000の方がサイズが大きい分インタフェース数が多くなっており、用途に合わせて使い分けていただけるようになっています。

要求性能に基づいた豊富なプラットフォームラインナップ

ネットワークの構成にもよりますが、容量増大により、モバイル、固定、ケーブル、Wi-Fiなど複数のアクセステクノロジーをカバーされている大手通信事業者様でも、インターネットへの出口のところにPL15000を設置していただくだけで、全てのトラフィックの可視化と制御が実現できます。

設置ポイント(例)

小さな筐体にモジュールの組み合わせによる柔軟度の高い構成

宮村:菅野の話と重複しますが、PL15000の最大の特徴は、4RUで最大600Gbpsという大きなスループットに対応したことです。これまでパケットロジックを利用されるお客様は、ほとんどがPL8960、PL9420を使われていました、スループットが70-120Gbps、大きさが2RUの製品で、スループットを上げるためには複数台並べて利用されるケースがありました

プロセラネットワークス ジャパン 宮村元気

PL15000を開発した理由の一つは、トラフィックがどんどん増える状況下で、そうしたお客様にも複数台のアプライアンスを追加するのではなく、一台大きなものを置いていただければいいようにということ、また新規のお客様にもある程度まとまったトラフィックが通過するポイントがあればそこに置いていただくことで効率的にカバーしていただくことができます。

PL15000には12のプロセッシングモジュールスロットと6つのインターフェイススロットがあり、必要な処理能力に合わせてモジュールを構成できます。もちろんトラフィックが増えたら後から増やすことも可能なので、無駄のない投資が可能になります。ほとんどのモジュールはホットスワップ機能に対応しています。

▼プロセッシングモジュールは1つあたり50Gbpsのスループットなので、フル実装することで最大600Gbpsのスループットを実現する。コントローラーユニットも同じ筐体のスロットに挿せるので、構成の自由度は高い。
プロセッシングモジュールは1つあたり50Gbpsのスループットなので、フル実装することで最大600Gbpsのスループットを実現する。コントローラーユニットも同じ筐体のスロットに挿せるので、構成の自由度は高い。

▼インタフェースモジュールは6スロットあり、100Gbpsのチャネルは2スロットで1本、10Gbpsのチャネルは1スロットで4本構成できる。ユーザーの環境に合わせて混在も可能。
インタフェースモジュールは6スロットあり、100Gbpsのチャネルは2スロットで1本、10Gbpsのチャネルは1スロットで4本構成できる。ユーザーの環境に合わせて混在も可能。

▼モジュールは簡単に抜き差しできる。
モジュールは簡単に抜き差しできる。

充実した日本でのサービス体制

角本:利用にあたっての設定は、最低限IPアドレスを設定すれば可視化だけはできますが、細やかな帯域制御など、トラフィックをコントロールするためにはメモリーの使い方などのチューニングが必要です。お客様の経営や戦略にかかわる装置なので、まずは宮村らの部隊が何にお困りなのか、何をしたいのか、お話を聞いてご提案の上で、要望を、設定を担当するデリバリー担当者に伝えます。お客様が使っていてわからないことがあれば、サポートチームである私どもPTAC(Procera Technical Assistance Center)がサポートします。

プロセラネットワークス ジャパン 角本達幾

弊社のサポートは、内容によってレベル1からレベル3までの3段階のチームが対応します。問題が発生した場合、お客様にはウェブ経由でご連絡をいただきサポートチケットを発行していただきます。レベル1チームが一次受付を実施し、既知の問題や故障交換対応などはそのまま処理します。レベル1チームで対応できない場合は、より深い製品知識を持つレベル2チームにエスカレーションし、対応します。

サポートチームはグローバルでナレッジベースによる事例共有を行っており、業務中はチャットにより緊密なコミュニケーションをとっています。その他にも、週1回情報交換や抱えているケースに対するアドバイスを相互に行うミーティングを実施しており、全体が集まってトレーニングを行う機会も定期的に設けられています。

ソフトウェアのバグが疑われる場合など、R&Dチームの助けも必要であると判断した場合はレベル3チームにさらにエスカレーションされ、影響度により優先順位をつけてR&Dチームが対応します。お客様の問題を迅速に解決するためにはR&Dチームが早急かつ正確に問題のポイントを理解できることが必要です。そのため、問題事項、ログ、切り分け・再現試験結果などを常に整理しまとめるように心がけています。

サポート担当者は各国に散らばっていますが、チームは全世界からの問い合わせに対応します。ただし日本は重点地域として、日本専任の日本語でサポートできるレベル2エンジニアが私も含めて2名配置されています。

サポートを受ける際、最初のチケット発行だけは英語で申し込んでいただく必要がありますが、常に状況は日本のエンジニアがウォッチして日本語でフォローします。また、動作確認や再現試験に使用できる専用ラボが日本に設置されており、最新のPL15000も配置されています。問題が発生した時の実地調査も、日本の拠点をベースに行えます。

よく「外資系のベンダーはサポートを英語でしかしてもらえないのではないか」という不安を聞きますが、弊社は日本を特別に重視しており、日本のお客様には日本語でのサポートを提供しています。最初のチケット発行時にうまく英語で状況が説明できなくても、私がサポートしますから、安心してください。

固定通信サービスでもさまざまな料金プランを実現

菅野:新製品のPL15000は、従来であればMNOクラスの大きなトラフィックが集約される事業者がターゲットとなります。あるいは、ケーブルテレビや、光ファイバーなどの固定ネットワークを1つのサービスとして集約して提供する事業者でも、PL15000をご利用いただけるのではないかと考えています。

プロセラネットワークス ジャパン 菅野真一

さまざまな料金プランが出てきたモバイルと違って、固定回線は定額制で帯域を提供するサービスが今は主流ですが、弊社のサービスを活用することで帯域制御や優先処理を利用した特徴あるサービスを提供できます。

例えば事業所向けに昼間は広帯域、夜間は帯域を絞ることで価格を下げたり、混雑時の公平制御を取り入れたプランなどが考えられます。あるいは通信事業者がさまざまな料金プランを設計して、サービスとしてISPに展開することも可能でしょう。実際に海外では、固定でもシンプルな定額制以外さまざまな料金プランが提供されています。

光回線といえば無尽蔵に使えるイメージがありますが、ネットワークを集約するポイントでボトルネックが発生することがあります。加入者体験を向上させるためには、このボトルネックを混雑させないように、ネットワークを制御したり、加入者の行動を変えるような料金プランを作る必要があります。

パケットロジックの装置は、特定の加入者のトラフィックをセキュリティ装置に向けたり、キャッシュを表示するような制御も可能です。今後NFVによってさまざまなトラフィックの通り道ができてきた場合、ユーザーを判別して行き先を変えることもえきるようになります。

今後の展開としては、用途に合わせたラインナップをさらに増やしていきます。今回はPL20000と同じ容量で小型化したPL15000を出しましたが、さらに小型大容量化を進めるという方向性が一つ、もう一つは汎用サーバー上に仮想化アプライアンスで大容量の機能を提供する方向性です。

汎用サーバーで動く仮想化アプライアンスでも同じソフトウェアを使用しているのですが、現在はサーバーのインタフェース速度上限の10Gbpsがボトルネックとなり、提供できるスループットにも制約があります。ソフトウェアとしてはインタフェース速度155Gbpsまではカバーできますし、サーバーのCPUスペックが上がれば更に容量があがる為、十分に100Gインターフェース対応が実現できます。

NTT東西の光サービス卸が始まって、移動体通信におけるMVNOのように、固定サービスでも異業種から参入する企業が今後出てくる可能性があります。弊社のパケットロジック・プラットフォームは、従来の通信サービスとは異なるさまざまな特徴を持つ通信サービス提供を実現するためのお役に立てるソリューションなのです。

プロセラネットワークス ジャパン 菅野真一 宮村元気 角本達幾

今号でご紹介したPL15000は、6月8日(水)〜10日(金)まで幕張メッセにて開催されるInterop Tokyo 2016にて展示予定です。ブースでは最新の可視化ソリューションデモをご覧いただけるほか、最終日の10日(金)12:00-12:40には弊社CTO Alexander Havangの講演も予定しております。皆様のご来場をお待ちしております!

【関連情報】
さまざまな利用パターンの可視化でユーザー体感を向上するソリューション プロセラネットワークス
メールでのお問い合わせはこちらまで japan-sales@proceranetworks.com

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