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「COMPUTEX TAIPEI 2016」(2)間違いなく今年の主役だったVR

2016.06.14

Updated by Yuko Nonoshita on 6月 14, 2016, 07:00 am JST

5月31日から6月4日にかけて台北で開催されるアジア最大規模のIT展示会「COMPUTEX TAIPEI 2016」のメイン会場についてレポートをお届けする。

大型ブースが立ち並ぶ南港会場

COMPUTEXは全体的に中小サイズの展示ブースが多く、大きなブースはASUSやAcer、MSI、BenQ、Microsoftなどが南港会場に出展しているぐらいである。目立つのは派手なデザインのゲーム系や自作PCパーツ系のブースで、コンパニオンも南港側の方が多い印象がある。

▼大型ブースは南港の4Fに集中しており、派手な出展が多いせいか来場者数の密度もかなり高い。
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デザイン性の高い製品を表彰する「d&iアワード」にノミネートされた製品の展示コーナーも南港会場に設けられており、たくさんの来場者が詰めかけていた。

▼コンシューマー向けイベントではないせいか質実剛健なデザインが多い?
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驚いたのは今年3つ新設された展示エリアの一つである、Apple関連の周辺機器を集めた「iStyle」で、たった5社しか出展されていなかった。しかも、Acerの巨大ブースの真横に設置されていたことから、「どこにあったかわからなかった」という声も多く聞かれた。

▼せっかく新設されたのに出展数が少なくどこにあるかわからないと言われていた「iStyle」エリア。
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また、昨年から引き続きテーマとして取り上げられているIoT製品を集めた「SmarTEX」と呼ばれる新設エリアが台北ワールドトレードセンターに設けられ、自動車、ウェアラブル、スマートホームなどの切り口でそれぞれ展示が行われていたが、残念ながらあまり目立つものはなかった。

ゲーミング市場は体感型のVRへ大きくシフト?

そうした中で今年のCOMPUTEXで最も目立っていたのが数々のVR関連展示である。InnoVEXエリアにもhtcのVR用HMD「Vive」<https://www.htcvive.com/jp/>を使った4つのゲームが体験できるデモコーナーと、360度回転するシートに座ってサムスンの「Gear VR」http://www.samsung.com/jp/product/gearvr/#gear-vr を体験するコーナーが設けられ、連日長蛇の列ができていた。

▼Viveを使ったバトルゲームは手りゅう弾を投げたり、ピストルを撃ったり、リアルな動きでプレイできるのでゲームが苦手な女性でも楽しめる。プレイ中のはめ込み映像を見てもリアルさが伝わる。
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▼CESでも展示されていたBardlyはデザインの完成度がアップし、風も感じられるようになっていた。
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▼Gear VRの体験デモもCESよりパワーアップしてシートが360度回転する絶叫マシンへと進化。
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他にも、ゲーマー向けPCなどを開発しているMSIが背負ってVRがプレイできる、見た目はまるで赤いランドセルのようなバックパック型のPC を発表したり、パラシュート降下をリアルに体験できる「Para Parachute」 をCoolerMasterが展示するなど、これまでバーチャル空間の中にあったゲームが体感できるアミューズメントへと一気にシフトしようとしているのがわかる。

▼「Para Parachute」高所恐怖症でも安全にパラシュート降下が楽しめそう。
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▼VR系ではドローンに搭載されたカメラの映像を見ながら頭の動きで視野をコントロールできる「GHOST DRONE」のような製品も出展されていた。
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NVIDIAはpascal搭載製品と開発者向けツールを公開

そうした市場の変化を製品と開発ツールの両方から支えようとしているのがNVIDIAである。CEOのJen-Hsun Huang 氏はCOMPUTEXのメディア向けイベントで次世代GPUのpascalを搭載した製品シリーズを発表し、VR、AI、セルフドライビングカーの3分野での活用を拡げていくと明言している。

▼NVIDIAのCEOは注力テーマの一つにVRをあげる。

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会場に隣接するホテルに設けられた「NVIDIA Experience Center」では、「GeForce GTX 1080」を採用しリアルで自然な描画と動きができる最新のゲームや映像コンテンツを展示したほか、「VR FunHouse」と名付けられた開発者向けツールを公開。水鉄砲でペンキを吹き出す感触や弓矢を引いた時の弦の弾力などを再現できる、完成度の高い物理シュミレーションによってVRをより現実に近づけようとしている。

▼NVIDIAの製品デモが体験できる「NVIDIA Experience Center」
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COPUTEXに出展するようなメーカーにとってVRは、PCの性能とパワーを実感するのに最適な技術なのだが、コンテンツのクオリティが高まり、バリエーションも増えたことで、新しいビジネスチャンスとしての可能性も見え、今後も出展は増えそうである。

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野々下 裕子(ののした・ゆうこ)

フリーランスライター。大阪のマーケティング会社勤務を経て独立。主にデジタル業界を中心に国内外イベント取材やインタビュー記事の執筆を行うほか、本の企画編集や執筆、マーケティング業務なども手掛ける。掲載媒体に「月刊journalism」「DIME」「CNET Japan」「WIRED Japan」ほか。著書に『ロンドンオリンピックでソーシャルメディアはどう使われたのか』などがある。

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