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ソフトバンクとHONDA、「心」を持つ車の開発に向け共同研究

2016.07.22

Updated by Asako Itagaki on July 22, 2016, 09:54 am JST

ソフトバンクは、本田技研工業株式会社(以下HONDA)と、cocoro SBのAI技術「感情エンジン」を活用した共同研究を開始する。運転者の会話音声や車の各種センサー、カメラなどを活用して、車が運転者の感情を推定し、同時に自身も感情を持って対応するしくみを目指す。

感情エンジンはソフトバンクのパーソナルロボット「Pepper」が周囲の人の感情を理解し自らの感情を生成するための仕組み。人の感情は周囲の状況に対応したドーパミンやセロトニンなどの化学物質の分泌によって発生する。このモデルを模したアルゴリズムで、周囲の状況をセンシングして入力信号とし、バーチャルな「内分泌」を生成して演算することで、感情を出力する。

共同研究では、車と運転者が感情を持ってコミュニケーションを測れるようにすることで、運転者が車を自分の友人や相棒のように感じ、さらなる愛着を感じてもらえるようにすることに取り組む。この技術の実現で、モビリティがさまざまな経験を人々と共有することで成長しながら心をもって話しかけることで、モビリティと人の新たな関係をつくることを目指す。

【報道発表資料】
HondaとAI分野で共同研究を開始

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。