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欧州のデータは欧州内で処理を パブリック・クラウドに新たな選択肢をもたらすドイツ・テレコムの『オープン・テレコム・クラウド』

2016.10.27

Updated by WirelessWire News編集部 on October 27, 2016, 06:58 am JST

実績に裏付けられたクラウド・サービス

ドイツ・テレコム(Deutsche Telekom)の子会社として法人向けITサービスを提供するTシステムズ(T-Systems)は、クラウド・コンピューティングにおいて10年以上の実績を持っている。欧州のプライベート・クラウド・サービス分野をリードする『Tシステムズ・ダイナミック・サービス(T-Systems Dynamic Services)』は、高い可用性と低コスト、最高レベルのセキュリティを求める企業のニーズに応えるシステムやサービスをクラウドにより短納期で提供してきた。

一方、欧州ではパブリック・クラウドに対する需要も拡大している。これを背景に、Tシステムズは長年のパートナーであるファーウェイとともに、2016年3月、新たなパブリック・クラウド・サービス『オープン・テレコム・クラウド(Open Telekom Cloud)』の提供を開始した。

パブリック・クラウド需要の拡大と欧州における規制の問題

アジャイルなITは、イノベーション、新たなビジネスモデル、迅速な市場投入を実現する前提条件だ。パブリック・クラウドは、その柔軟性を評価されて急速に需要を高めてきた。IDCの予測では、パブリック・クラウド市場は2018年に1,275億米ドル(約13兆1,325億円※)規模に達し、そのうち246億米ドル(約2兆5,338億円※)はIaaS(Infrastructure-as-a-Service:サービスとしてのインフラ)によるものとされる。さらにパブリック・クラウドは、欧州のCIO(最高情報責任者)が新たな試みを即座に実施したり、既存のキャパシティを増強したりする際に、現実的で有効な選択肢となっている。プライベート・クラウドとパブリック・クラウドを既存のITインフラとともに統合したハイブリット環境により、真にダイナミックなITソリューションを構築することが最近のトレンドとなっている。

しかし欧州では、パブリック・クラウドの拡大に歯止めをかけるさまざまな規制が存在する。例えば、欧州企業のクラウド・データを処理するデータセンターは、欧州内に設置されていなければならない。また、データと個人情報の保護は欧州の基準を満たしていなければならない。

パブリック・クラウド・サービス・プロバイダーの多くは米国を本拠地としているが、ドイツ企業であるTシステムズはこうした規制に完全に対応できている。ドイツ中部のビエレにある当社のツインコア・データセンターは、最新のセキュリティ技術と包括的なアクセス管理で万全のデータ管理体制を誇っており、すべてのデータとシステムをマグデブルクにあるもうひとつのデータセンターに二重保管して事業継続性を確保している。当社は2011年から「システム停止ゼロ(Zero Outage)プログラム」を実施し、サービス品質管理を徹底することで、システム稼働率99.999%を達成してきた。

▼ドイツ企業のクラウド利用・検討率。ドイツではパブリック・クラウドを利用する企業はいまだ少数派ではあるが、利用企業や検討企業は着実に増加している(ビットコム・リサーチ(Bitkom Research)『クラウド・モニター2016:ドイツにおけるクラウド・コンピューティング―現状と展望(Cloud-Monitor 2016: Cloud-Computing in Deutschland – Status quo und Perspektive)』より)
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欧州発の新たな選択肢で欧州企業の受け皿に

クラウド・ソリューションに対するニーズが今後も伸び続けるという予測から、Tシステムズは今後2年間でクラウド・データセンターのキャパシティを1.5倍に拡張することを計画しており、ドイツ・テレコム全体でも2018年までに企業向けクラウド・サービスの売上を2倍にするという目標を掲げている。拡大する欧州のクラウド市場で、これまで主役となっていた米国企業のサービスに替わる欧州発の新たな選択肢として、オープン・テレコム・クラウドへの注目はますます高まっている。同サービスを通じ、Tシステムズは安全性の高いハイブリッド・クラウドを求める欧州企業の信頼できるパートナーになることを目指していく。

※本稿はファーウェイ・ジャパンの広報誌「HuaWave Issue 23」に掲載の「欧州のパブリック・クラウドに新たな選択肢をもたらすドイツ・テレコムの『オープン・テレコム・クラウド』」を一部編集し、転載したものです。原文では、オープン・テレコム・クラウドの特徴についても紹介されています。

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