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IoT構築の要素をコンポーネントで提供する「CaaS」、IIJグローバルが開始

2016.12.08

Updated by Naohisa Iwamoto on December 8, 2016, 06:25 am JST

IoTシステムを構築するには、センサーデバイスから各種の端末、ネットワーク、データ分析インフラなど、多岐にわたるITリソースが必要になる。こうしたITリソースを個別に調達することは、IoT活用の1つの課題となる。インターネットイニシアティブ(IIJ)の100%子会社であるIIJグローバルソリューションズ(IIJグローバル)は、こうした課題を解決するための事業モデルを構築した。

IIJグローバルが開発した事業モデルでは、まずIoTシステムの構築に必要な要素技術とITリソースをコンポーネント化。特定業種の用途に応じたIoTソリューションを用意して、コンポーネントをワンストップで提供する。IIJグローバルは、こうしたIoTソリューション提供の事業モデルを「CaaS(Component as a Solution)」と名付け、サービスを提供する。IIJグローバルでは、産業分野や用途に応じて、必要なコンポーネントを組み合わせるだけで、低コストかつ迅速にIoT環境を構築できるようになると説明する。

CaaSの主要なコンポーネントとしては、まず第一弾として業界向けプラットフォームのうち、「各種センサー収集・蓄積・可視化システム」「マルチPLC管理システム」を用意する。今後、業界向けプラットフォームでは「デジタルサイネージ用システム」「IPカメラ監視システム」「総合エネルギー・設備マネジメントシステム」を提供する予定だ。また、稼働状況などをクラウド上にアップロードして管理可能なIoTゲートウエイや、ゲートウエイ機器とクラウド間をIIJモバイルサービスで結ぶネットワークも、コンポーネントとして提供する。

産業ごとに異なるプロトコルやインタフェースに対しては、IIJのネットワークサービスやIIJ IoTサービス、パートナー企業の製品・ソフトウエアを活用することにより、対応の幅を広げていく。IIJグローバルでは、CaaSで想定される市場として、工場における産業機器の自動制御、ビルのエネルギー設備管理などを挙げている。

【報道発表資料】
IIJグローバル、IoTを構成する要素技術をコンポーネント化し、産業/用途別のソリューションとして提供する「CaaS」を開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。