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物流倉庫 イメージ

ユニアデックスとシーイーシー、無線LANと仮想ビーコンを利用した位置情報管理ソリューションを提供

2017.03.08

Updated by Asako Itagaki on March 8, 2017, 18:20 pm JST

ユニアデックスとシーイーシーは、IoT利用促進を目的に協業し、無線LANと仮想ビーコンを活用して屋内外での「人・モノ・設備」の位置や動線を可視化する「位置情報管理ソリューション」の提供を開始する。

無線LAN、仮想ビーコンの位置情報APIとシーイーシーの位置情報管理システム「RaFLOW」を連携し、Wi-Fiデバイスの位置と動線を取得する。また、シーイーシーの動態分析システム「スマートロガー」と連携して、作業者の動態データ(いつ・どこで・誰が・何を)の収集・分析を自動化する。これにより、業務の見える化や業務効率の最適化を支援する。

▼「位置情報管理ソリューション」全体像
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車両に設置した無線LANタグや作業者が装着したスマートウォッチから取得したデータをスマートロガーで分析することで、従来の紙や映像ベースの作業集計・分析に比べかかる工数を削減する。ストップウォッチやビデオカメラの解析手法に比べ10分の1以上の時間短縮が可能になる。

屋内外で途切れなく「人・モノ・設備」の位置、動線、動態情報を収集することができる。無線LANと仮想ビーコンを組み合わせることで、測位距離・測位精度のバラつきを解消する。

また、ネットワークの統合管理により、無線LANにおけるセキュリティーの課題、電波干渉を解決する。また、工場・倉庫内の作業員の増減やレイアウト変更、設備配置変更などにも一括管理されたネットワークによりシームレスに対応する。

仮想ビーコンにはシスコのCisco Beacon PointとCisco Connected Mobile Experience Cloud Beacon Centerソリューションを採用している。「Beacon Point」からBLEビームを生成して複数の仮想的なビーコンをフロアマップ上に配置する。ビーコンの配置や電波範囲設定などはクラウド上の管理装置から一括管理できる。バッテリー交換も不要で、物理的なビーコン設置に比べ、現場でのメンテナンス作業効率が良いというメリットがある。

▼仮想ビーコンの概要
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無線LANと仮想ビーコンの2つの技術が利用できるので、ネットワーク環境にあった位置管理プラットフォームを構築し、最適なセンシング技術の提案、測位方法、測位エリア、電波強度などの設計・分析、収集データの運用・監視、メンテナンスをワンストップで提供する。IoT活用環境として実環境にすでに設置されている無線LANを利用することで、インフラ価値の相乗効果が期待できる。

「位置情報管理ソリューション」の提供価格は、約20メートル四方の大きさで200万円(税別)から。製造・物流から医療や商業施設などの業界・業種に向けて、3年間で100システムの導入を目指す。

【報道発表資料】
ユニアデックス、シーイーシー 無線LAN、仮想ビーコンを活用した屋内外での「人・モノ・設備」の 位置や動きを可視化する「位置情報管理ソリューション」を提供開始

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。