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退役軍人をサイバー戦士に鍛え直すセキュリティ奨学制度

2017.10.23

Updated by WirelessWire News編集部 on 10月 23, 2017, 11:28 am JST

米国の政府機関に対してシステム・エンジニアリングや情報分析、教育サービスなどを提供する「Engility」は、非営利団体「Center for Cyber Safety and Education」と共同で退役軍人向けのプログラム「CyberWarrior Scholarship」を発表した。このプログラムは、退役軍人にサイバー・セキュリティに関するトレーニングや資格試験の機会を提供する奨学制度で、元兵士の再就職という問題と、セキュリティ人材不足という問題を同時に解決しようというものだ。

プログラムは、情報セキュリティ認定資格で知られるアイエスシー・スクエア((ISC)2)のCISSP、CSSLP、CCSP、HCISPP、CAP、SSCPという6つの資格試験にフォーカスしている。資格取得後には民間企業への再就職が有利になり、軍隊から市民生活への再エントリが容易になるうえ、何年間も国のセキュリティーのために貢献してきた軍人のメンタリティがサイバー・セキュリティのための戦いにも向いていると捉えられているようだ。

ちなみに日本の自衛隊も、自衛官として働き給与をもらいながら様々な資格を取得できること、つまり、退官後の再就職に有利なトレーニングが受けられることを自衛官募集にあたってのアピール・ポイント(「自衛官への道」の取得可能な資格)にしている。大型自動車の運転免許はもちろん、自動車整備士、危険物取扱主任、電気工事主任技術者、航空管制官、ジェット機やヘリコプターの操縦、無線技士などなどである。

英国では、政府通信本部(GCHQ)前長官のロバート・ハニンガン氏が支援する「Digital Cyber Academy」が、学生時代に情報工学やコンピュータ科学などを専攻していなかった人々にサイバー・セキュリティの教育課程を提供し始めた。サイバー攻撃に立ち向かえる人材の不足に対応することが目的だ。

学生のバックグラウンドが多様化すると、様々な分野の経験から新鮮なアイデアが持ち込まれる。音楽やスポーツには状況分析や課題解決、トラブルシューティングのスキルが必要であり、これに長けている人材は、サイバー・セキュリティの分野でも活躍できるということらしい。

ちなみにロバート・ハニンガン氏は、2015年のクリスマスに暗号パズルをネットで公開したことで話題(「クリスマス暗号パズル」)になっているが、これも正解者の中から優秀な人材を採用しようという意図が背景にあったという。

【参照情報】
Engility, Center For Cyber Safety And Education Announce CyberWarrior Scholarship(プレスリリース)
Online school wants to train arts students in cybersecurity

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