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スマホのカメラをブロックするプライバシー保護ライト

2017.10.24

Updated by WirelessWire News編集部 on 10月 24, 2017, 07:00 am JST

「LiShield」は、LEDライトを使ったプライバシー保護システムである。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏が自身のノートPCのカメラとマイクをテープで覆っていることが指摘されたことがあるが(「M・ザッカーバーグ氏のノートPC、ウェブカメラにテープ--オフィスで撮影の写真で指摘される」'CNET Japan)、これはパソコンなどがウイルスに感染して、自身の顔を含めて、いる場所の映像や音声が筒抜けになることを避けるためではないかと言われている。

パソコンで映像通信をしている場合や、仕事でパソコンに向かっている場合、また自分が自分のスマートフォンに顔を向けている場合など、今やあらゆるところにカメラがある。さらに監視カメラもあれば、見知らぬ人が持ち歩いているスマホにもカメラがある。

スポーツジムやプールなど、撮影が禁止されている場所にもスマホが落ち込まれ、盗撮される可能性もある。電車で向かい合った席の人がスマホでゲームに興じているのか、こちらの顔を写真に撮ろうとしているのか区別するのは難しい。

LiShieldシステムは、LEDを高周波で点滅させる。肉眼では認識できないチラチラだが、これがカメラのセンサーに干渉する。現在の液晶テレビの画面はスマホのカメラで撮影することができるが、かつてのブラウン管の画面を写真に撮ろうとすると、画面に3色を表示するビームの作る走査線が縞模様に写ってしまった。

LiShieldの点滅も、カメラの映像には縞模様になって現れる。画面全体を一瞬で同時に取り込むのではなく順次取り込むため、明るい瞬間と暗い瞬間が1枚の画像の中に混ざってしまう。冒頭で紹介した論文「Automating Visual Privacy Protection Using a Smart LED」には、100Hzから500Hzの様々な周波数で縦縞のパターンが変わる様子が図示されている。

現在のところ、LiShieldはプロトタイプ。周波数や明滅の最適化を経て、実際の市販のLEDライトなどへ組み込むことになる。背景に別の明るい光源がある場合、例えば日光がよく入る部屋などでは効果が減じるという課題もあるようだ。

しかし、この仕掛けは妨害電波のようなもので、カメラを持ち込まれたり許可なく撮影されることを防げない場合であっても、撮影を邪魔することができる点が優れているといえるだろう。銀行強盗やコンビニ強盗などを記録する監視カメラの場合などでは、顔がしっかり写っていた方が捜査も裁判もやりやすいだろうが、家庭などの私的な場所だけでなく、公共の場であっても顔を撮られたくないことはあるはずだ。浴場やスポーツ施設など、LiShieldのような自動ぼかしシステムが歓迎される場所はいろいろとありそうだ。

【参照情報】
Automating Visual Privacy Protection Using a Smart LED

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