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capture image: Already Possible by Gauzy(naratv1)

あらゆるガラスに情報表示、スマートグラスのGauzy

2017.11.08

Updated by WirelessWire News編集部 on 11月 8, 2017, 07:00 am JST

イスラエルのスタートアップ「Gauzy」(2009年設立)は、LCG(液晶ガラス)パネルの特許技術を使って、現在、ガラスが使われているものや、現在はガラス製が一般的ではないものをLCGパネルにすることで、人々の暮らしを変えようとしている。

同社の技術は例えば、ガラスを透明にしたり不透明にしたりをワンタッチでできるようにするというもので、2012年に公開された「Already Possible by Gauzy」(Gauzyによって既に可能)という題名の映像では、次のような同社の技術の利用シーンが紹介されている。

・冷蔵庫のドアを不透明から透明に変えて、ドアを開けずに(電気代を無駄にせずに)中身を確認できる

・ブラインドやカーテンを使わずに、家や店舗のガラスを透明にしたり不透明にすることで目隠しができる

・自動車の後部座席の窓をシェードに、浴室のガラス壁を不透明にすることができる

プライバシーを守ったり、後部座席の子供を太陽光から守ったり、冷蔵庫の無駄な開閉を減らしたりといった、様々な応用が5年前から「すでに可能」とされていて、これまでにもホテルや病院、住宅デベロッパー、家庭用アプライアンス開発会社などとのコラボレーションを行なっている。同社は既に、イスラエルのほかカリフォルニア、ドイツ、ハンガリーに拠点を持ち、少なくとも1500万ドルの資金調達に成功し、40カ国に販売実績を持っている。

最近のコラボレーションは、メルセデス・ベンツを作るダイムラーとの提携で、これは自動車の窓にLCGの薄膜を貼り、窓ガラスをスクリーンにしてしまうというもの。車内を覗き見する目に対する目隠しに使えるというだけでなく、路上に駐車している車の窓を位置情報を活用した広告媒体にする、といったこともできる。窓ガラスがスクリーンになる「未来」は、1990年の映画「トータル・リコール」にも描かれていたが、街を歩いていたら路肩に停車している何台もの乗用車の窓から、近くで行われているイベントや安売り情報が目に飛び込んでくる、そんな光景が一般化するまではきっと目を奪われるに違いない。

最近、米国の感圧粘着ラベルのパイオニアであり老舗の「Avery Dennison」がGauzyに出資することが明らかになった(「Avery Dennison Makes Capital Investment in Liquid Crystal Specialty Films Developer Gauzy」)。同社は、日用品に貼り付けられているラベルや、看板の素材、ラッピング・フィルム、道路標識の反射材などで世界的にビジネスを展開している。今までにない「スマートグラス」の応用事例が明らかになる日も遠くないのかも知れない。

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