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声紋認証の弱点、声を真似て騙すモノマネ詐欺

2017.11.21

Updated by WirelessWire News編集部 on 11月 21, 2017, 07:00 am JST

本人確認に声紋(バイオメトリクス:音声)を使うことができるため、音声認証を導入する企業が増えている。指紋や静脈、虹彩など、他の生体認証の場合、それらを読み取るための装置が必要だが、声紋の場合はマイクロフォンがあれば良い。指紋を記録されたり、カメラに顔を向けたりすることには心理的な抵抗がある人でも、声については比較的、抵抗感が少ないという。

また、コールセンターや電話でのオンライントレードなどでは、本人確認のために指紋や虹彩は使えない。予め別の方法(ウェブサイトでの登録情報など)を使ってコールセンター側が把握している情報、つまり、氏名、住所、生年月日、電話番号などを質問して確認する方法もあるが、これらの情報は秘密にしているつもりでも、例えば勤務先などにも伝えてしまっている情報だ。会員番号や暗証番号を言わされるとなると、電話する側に負担がかかる。声を伝える通信手段である電話や、今年になって各社から出始めたAmazon Echoなどのいわゆる音声アシスタントなどでは、声紋による認証が便利だろう。

東フィンランド大学の研究者は、モノマネで声紋認証を欺けることを実証したと発表している(「Voice impersonators can fool speaker recognition systems」)。声紋認証については、銀行のシステムが双子の声を見抜けなかったという報告(「HSBCの『声紋認証』、双子は識別できない? BBC検証」)もあるなど、課題は残っているということのようだ。

一方、音声を合成する技術も進んでいる。テレビ番組に匿名で登場する人の声も加工されているし、エンターテイメントの世界、例えば映画や音楽では、PhotoShopで画像を加工するように、音声を自在に加工している。Vocaloidなどを使って、個人で音声の生成や加工を楽しんでいる人も多く、スマホのアプリもいくつもある(例えば「Voice Changer Plus」)。こちらは、脅迫電話などに悪用されることなども懸念されている。

【参照情報】
Voice impersonators can fool speaker recognition systems

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