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capture image: QuantuMR Concept Movie(宣彦 佐々木)

「MR」を使って発電所などの業務を支援、東電HDとポケット・クエリーズが共同研究

2018.05.18

Updated by Naohisa Iwamoto on May 18, 2018, 06:25 am UTC

発電所や工場などの第一線現場では、IoT化やデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、データの活用がこれまで以上に重要になってきている。そうした現場の業務の支援や高度化にMixed Reality(MR:複合現実)を活用するための共同研究が始まる。

共同研究を実施するのは東京電力ホールディングス(東電HD)と、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)を活用した業務ソフトなどの開発を手がけるポケット・クエリーズ。MRは、現実世界と仮想世界をより密接に融合させて可視化や操作を可能にする技術で、ARとVRを応用して実現する。AR、VRおよびMRの技術の現場展開を目指すポケット・クエリーズと、第一線現場の業務の支援・高度化システムの必要性が高まる東電HDの両者のニーズが合致し、共同研究に至った。電力業界でMRの活用を研究するのは初めてのことという。

共同研究では、東電HD経営技術戦略研究所にある設備を使って、発電所などの現場の業務環境を模擬し、得られるセンサーの値や定められたマニュアルなどのデータを可視化するMR空間を構築する。その上で構築したMR空間を使って、それぞれの現場の環境に応じてMRで実現できる機能の検証を行う。その後、両社は、検証によって実用性が見込める機能について試作を進め、実際に東京電力グループの発電所などで実務を通じた評価に進む予定である。

この共同研究で得た知見は、ポケット・クエリーズが提供するMRソリューションの「QuantuMR](クァンタムアール)に反映し、検証・評価を行う。QuantuMRは、マイクロソフトが提供するホログラフィックコンピューターのMicrosoft HoloLensや、パソコン、タブレットなどを含むMR空間で、リモートコミュニケーションとインストラクションを実現するソリューション。共同研究を通じて、発電所や工場といった第一線現場で求められるMRを使った業務支援や業務高度化の機能を検証し、東京電力グループの発電所への横展開や、他産業の現場などでの活用につなげたい考えだ。

【報道発表資料】
Mixed Realityを活用した第一線現場の支援・高度化に向けた共同研究の開始について

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。