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2024年にセルラーIoT接続デバイスが41億個に、鉱工業、自動車が主役

2019.07.22

Updated by Naohisa Iwamoto on July 22, 2019, 13:30 pm JST

2024年には、5G加入契約数は19億、セルラーIoT接続デバイスが41億個に。エリクソンが発表した2019年6月版の「エリクソンモビリティレポート」では、5年後の通信の世界をこう予測する。

モビリティレポートによると、モバイル加入者数は、2018年の79億から、2014年には88億へと増加。2018年時点では約半数を占める3G以前(W-CDMAやGSM)の方式が、2024年には2割近くにまで減少する。一方で5Gが全体の22%を占める19億契約に増えるとの見通しだ。サービス開始時点からの世界全体の加入者数の立ち上がりを見ても、4Gの6年後(2009年の開始に対して2015年)では12億契約に見なかったのに対して、5Gは6年後(2018年の開始に対して2024年)に19億契約に伸びると予想するように普及に勢いがある。

▼5Gと4Gの立ち上がりの比較(エリクソン・ジャパンの資料より)

IoT向けのモバイル通信では、通信事業者の回線を利用して通信する「セルラーIoT」で接続するデバイスが、2018年の約10億から、2024年には41億へと急増すると見込む。その中でも、IoT向けの4Gの通信方式であるCat.MとNB-IoTを用いた大量IoT接続が、45%を占めると見る。4Gや5Gの高速性、超低遅延高信頼性を活用したブロードバンドIoTおよびクリティカルIoTも、3割前後を占めるまで利用が広がるとの予想である。

▼セルラーIoTの適用分野と利用地域(エリクソン・ジャパンの資料より)

セルラーIoTの適用分野を見ると、2024年の約41億個のデバイスのうち、鉱工業が4分の1強、自動車が4分の1弱となり、両者でほぼ半数を占める。次いで、船舶、公共事業、コンシューマ、金融といった適用分野が並び、鉱工業と自動車を含めたこれらの適用分野で、2024年のセルラーIoT接続のほとんどが占められるとの見通しだ。地域別では北東アジアでの利用が、セルラーIoTのユースケースの大半を占めると予想する。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。