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日本のITにはプロが足りない

Japanese Tech companies lack professionals

2019.09.24

Updated by Mayumi Tanimoto on September 24, 2019, 14:35 pm UTC

前回も紹介したリクナビの件で、もう一つ大変気になることがありました。

続報が出始めると、様々な人材派遣会社の人々や人事系のコンサルタントが「一体何が悪いのかわからない」ということを Twitterで発言していたのです。その上「知らないのが当たり前だ」という調子の人が大半です。 

中にはネットで事業を展開している企業も含まれていましたし、スタートアップも少なくありません。 彼らの顧客の少なからずは日本の大手企業です。

さらに、大手企業の中の人々もこのような発言をしているのに驚かされました。

人事やリクルートメント業というのは、個人情報を扱う仕事です。

現在、ビジネスの多くはグローバル展開しています。何が個人情報に該当するのか、日本のみならずGDPR基準や北米などでどのような保護が行われるべきであるのか、一般常識として知っているのが当たり前です。

これが示唆するのは、日本企業では人事のようなプロフェッショナル業務に関しても、素人が仕事をしていても疑問に感じない経営者がかなりいる、ということです。

北米や北部欧州は実証主義ですから、人事やリクルーティングのような「専門性が高い仕事」には、専門の勉強をしてきたり経験を積んできたプロを配置するのが当たり前です。

法人を相手にする場合は、特に慎重です。担当者に専門知識がないと訴訟案件になってしまうことがありますから、不適切な情報の取り扱い、他社の知識不足は企業にとって致命傷になりかねません。

ところが日本では、無知なことをネット上で全世界に配信してしまう人々が業務を担当することがまかり通ってしまっているわけです。

全企業とはいいませんが、これは日本企業の傾向というのをよく表していると思います。

日本企業では人材の流動性が低いため、中途で専門的なスキルや経験を積んできた人を雇わないので、全く専門性が違う人や新卒で雇われた人がやっつけ仕事をしています。

そもそも知識がなかったりしますし、研修費をケチるので外部の専門機関を使ってトレーニングを行うわけでもなく、専門性が陳腐化している人もいます。日本人特有のまじめさで一生懸命に仕事はしますが、いかんせん専門性が低いので自分が無知なことにすら気が付きません。

これは、システムに関しても言えることではないでしょうか。 例えば日本企業のデスマーチは、顧客の要件を飲んでしまうような交渉力のない管理者が負担を現場に押し付けることや、専門性の低い人々が工数管理をしてしまうことが原因です。素人同然の人に開発などを行わせることもありますから、業務が効率良く進むわけがありません。 

雇用流動性の低さや専門性の軽視が、日本の特にテック企業の弱さにつながっている気がします。

 

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。