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広告よりも信用で稼ぐ

Earn by trust, not advert

2019.10.24

Updated by Mayumi Tanimoto on October 24, 2019, 12:02 pm UTC

日本では、血液クレンジングが偽医療情報だとしてネットで話題になっています。

多数の芸能人やインフルエンサーが数年前から推奨していたわけですが、免疫力が低下している末期がん患者の方などの場合、深刻な健康被害が出る可能性があるので大問題です。

日本にはこういう偽医療情報や広告費を受け取っているのに明示しない記事や動画があまりにも多いのですが、これはアメリカやイギリスでも全く同じです。

ただ日本と違うのは、どちらも訴訟社会なので医療や人命に関わる分野だとちゃんと政府の規制の手が入ることです。

一方で、問題は規制ですべて解決できるわけではありません。消費者は正しく公平な情報を求めていますが、それがビジネスチャンスに繋がっている側面もあります。

昨年くらいから急速に広がっているのが、広告費を取らないで情報を発信し、読者の信頼を得た上で、課金コンテンツやアフィリエイトで稼ぐサービスです。

最近では、ニューヨーク・タイムズが広告なしの電化製品や家庭製品のレビューサイトを買収し収益がガンガン伸びているのが目立ちますね

運営しているのは、ガジェット系のニュースサイトの元編集者で、プロが製品一つひとつを徹底的に検証し、長文の記事を投稿するのが特徴です。

サイトの収益はアフィリエイトですが、製品を購入して辛口なレビューを掲載することで絶大な人気を得ています。ステマサイトの乱立やAmazonのレビューや評価サイトのレビューの質の低下が新たなビジネスチャンスになっているわけです。

ニューヨーク・タイムズは一時期は倒産危機が噂され、メキシコの富豪からお金を借りて乗り切った後、最近ではトランプ氏に罵倒されたことによりデジタル版の購読が好調です。買収したレビューサイトでの「信頼を提供」という軸により収益が回復しています。

公平な記事を提供して稼ぐモデルは特に新しくはなく、イギリスだと「Which?」のような消費者団体が発行する製品レビュー雑誌、日本だと「暮しの手帖」のような雑誌があったわけですが、ネットもそういう古いビジネスモデルに回帰しているのが興味深いところです。

目先のお金を追いかけるよりも、顧客の信頼を得る、常に誠実にやるというビジネスの原理原則はネットでも同じというわけです。

信頼は構築するのに長い時間がかかりますが、失うのは一瞬。お金に目がくらんだサイトやインフルエンサーは、今一度、原理原則を見直すべきでしょう。

 

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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