画像はイメージです original image: Berit Kessler / stock.adobe.com
イギリスは共産主義に移行するのか?(2)
Would UK to move to communism?
2019.11.25
Updated by Mayumi Tanimoto on November 25, 2019, 11:44 am JST
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Would UK to move to communism?
2019.11.25
Updated by Mayumi Tanimoto on November 25, 2019, 11:44 am JST
前回は、イギリス総選挙に向けて労働党が発表した「マニフェスト」の公共支出部分をご紹介しましたが、今回は税金関連に関してです。
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<税金>
250人以上の従業員がいる企業は、年間1%の株を政府に提供しなければならず10年間継続する。従業員は株から収益を受け取る
法人税を19%から26%にアップする。利益が4200万円以下の中小企業でも法人税を21%払う
キャピタルゲイン税を大幅にアップ
大企業からグローバル営業税を徴収
金融製品の売買に対して印紙税に似た取引税を徴収
法人に対する所得控除撤廃
特に大企業の税逃れを徹底的に防止
年収1100万円以上の人の所得税を45%にアップ
相続税の下限を下げる
配偶者控除の撤廃
私立の学校の学費に20%程度の消費税をチャージ(実質学費の値上げ)
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このマニフェストは大変共産主義的で、多くのイギリス人は、まるでイギリスが70年代以前に戻るような内容だと呆れています。
また、配偶者控除を撤廃したり、年収1100万円でも所得税が超富裕層と同程度の45%になるなど、実質的に中間層いじめではないかという声も出ています。
富裕層は、様々な専門家の力を借りて税金を払わなく済むように工夫できますが、サラリーマンの場合は無理ですから、生活が苦しくなる人が増えるのが目に見えています。
さらに、キャピタルゲイン税や二軒目以上の所有不動産の増税は、老後資金をファンドや不動産で準備している人が大半であることを考えた場合、中間層に厳しい内容です。これが、労働党が中流層への戦いを挑んでいるといわれている理由です。政府支出が増大するので、政府の赤字増大となり、これも国民の多くを占める中間層を苦しめることになります。
公務員の賃上げや福祉手当の上限の撤廃などに関しては、一体どんな財源を当てるのかということが全く明らかになっていません。
シンクタンクの Institute of Fiscal Studies は、このプランは全く実質性を欠いていると述べています。
このマニフェストは、Brexitの具体的なプランを盛り込んでいませんが、これは党首のコービン氏が「Brexitは阻止したい」と考えているからです。ただし、労働党内部は交渉を前に進めたいと考えている人も少なくないので、衝突が生じているようです。
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