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新型コロナウィルス研究のブレイクスルー:米研究チームが原子スケールマップを作成 ほか

Laboratory News March 3rd week,2020

2020.03.17

Updated by Wataru Nakamura on March 17, 2020, 13:47 pm JST

新発見の免疫細胞、あらゆるがんの治療に効果を発揮する可能性【BBC 1/20】
カーディフ大学の研究チームが、肺がん、皮膚がん、乳がん、白血病など、あらゆるがんの治療に効果を発揮する可能性がある免疫細胞を発見。1月20日付けの「Nature Immunology」誌に掲載された今回の研究によれば、この免疫細胞は健康な細胞に影響を与えることなく、幅広いがん細胞を発見して死滅させる受容体を備えており、万人に効くがん治療法の確立に役立つ可能性があるという。

原文:Immune discovery 'may treat all cancer'

スタンフォード研究チーム、鳥のように空を飛ぶ「PigeonBot」を開発【Popular Mechanics 1/21】
スタンフォード大のBIRD(Bio-Inspired Research & Designn)研究所は先ごろ、鳥の翼が着地や飛び立ち、方向転換などの際に変形する仕組みを利用した新たなロボット「PigeonBot」を開発。将来的に、このデザインはドローンのような小型航空機に通用できる可能性がある。

原文:What This PigeonBot Tells Us About the Future of Flight

新型コロナウィルス研究のブレイクスルー:米研究チームが原子スケールマップを作成【South China Morning Post 2/20】
テキサス大学オースティン校と米国立衛生研究所(National Institute of Health、NIH)の研究者チームは米国時間2月19日、新型コロナウィルスがヒト細胞に付着して感染させる際の部位の原子スケールの3Dマップを初めて作成したことを発表。このマッピングはワクチンや治療法を開発する上での重要なステップだという。

原文:Coronavirus research ‘breakthrough’: US scientists announce creation of atomic map of virus

MITのAI研究者、既存の医薬品から新たな抗生物質を発見【FierceBiotech 2/21】
MITの研究チームが、機械学習アルゴリズムを活用して強力な抗生物質を発見。「Halicin」と名付けられたこの抗生物質はこれまでのものとはまったく異なる作用メカニズムを持っており、臨床試験では数々の危険な薬剤耐性菌を殺すことができた。

原文:MIT's AI researchers find a new antibiotic in an old drug

1回の充電でスマートフォンを5日間稼働させられる画期的なリチウムー硫黄電池【Engadget 1/6】
オーストラリアのモナシュ大学の研究チームが、1回の充電でスマートフォンを5日間稼働させたり、EVを1000km以上走らせることを可能にする画期的なリチウムー硫黄電池を開発。このバッテリーは現時点では量産の課題があるものの、すでにドイツのフラウンホーファー研究所が試作バッテリーを作り上げており、2020年にはオーストラリア国内で自動車や太陽光発電グリッド向けのデザインがテストされる見込みとなっている。

原文:New lithium-sulfur battery could let phones last five days between charges

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。