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BIGLOBE、5G対応を見据えた仮想化基盤を導入しモバイルサービスの耐障害性、柔軟性を向上へ

2020.11.20

Updated by Naohisa Iwamoto on November 20, 2020, 10:30 am JST

新型コロナウイルス感染症拡大は、モバイルサービスの利用にも大きな影響を与えた。在宅勤務やテレワークの拡大により、これまで平日日中に多くのトラフィックがあった都心部の需要が減り、住宅地でのトラフィックが増加するといった変化だ。通信事業者はサービスの品質を確保するだけでなく、急激な変化への柔軟性・拡張性への対応も求められる。BIGLOBEブランドで通信サービスを提供するビッグローブは、モバイルサービスの柔軟性や耐障害性を高めるために、仮想化対応MVNO(仮想移動体通信事業者)ソリューションを導入して、こうした課題に立ち向かう。

ビッグローブが導入したのは、NECの仮想化対応MVNOソリューション。従来のモバイルコアシステムなどのサービス基盤は専用ハードウエアで構築されていたため、障害時にはデータセンターなどの現地での対応が必要になるほか、急激なトラフィックの変動に対しても柔軟性や拡張性を確保しにくかった。今回、NECの仮想化対応MVNOソリューションを導入することで、モバイルコアシステムなどは汎用サーバー上の仮想マシンでソフトウエアによって構成される。障害時にも予備のサーバー上にソフトウエアを移動することで復旧が可能になる。また柔軟性や拡張性にも、仮想化により迅速な対応が可能になる。

▼ビッグローブが構築したモバイルサービス仮想化基盤の特徴(同社の説明資料より)

新しい仮想化基盤では、仮想化プラットフォームとしてはNECのソリューションを使い、各ノードにもNEC製のP-GW(PDN Gateway)やTMS(Traffic Management Solution)を採用するほか、NEC以外の製品も組み合わせたマルチベンダー型の仮想化ソリューションを実現した。仮想化基盤は、現行のLTEに加えて、今後の5Gのネットワーク要件にも対応可能。5Gの特徴の1つであるネットワークスライシングを採用することで、通信の用途によりネットワークを論理的に分割して利用する機能を将来の5Gサービスだけでなく、現行のLTEサービスでも提供する。

今後のサービスの新規開発時には、ソフトウエアの変更やネットワークスライスの追加などでハードウエアの変更なく対応できるようにする。またAIを活用したリアルタイム分析や自動通信制御などの新技術を組み合わせて、サービス提供に必要な工程を短縮する。これらの施策により、サービス提供アジリティを相対的に3カ月短縮することを目指す。また、マルチベンダー製品を組み合わせた仮想化基盤の構成に対して、統合管理を可能にするNEC製のMANO(Management and Network Orchestration)を採用することで、データセンター緊急出動の7割削減を見込む。

BIGLOBE、NECの仮想化対応MVNOソリューションを活用し、5G時代に向けてモバイルサービス基盤を全面的に仮想化

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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