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世界のチャレンジャーバンク、現状で黒字化を達成しているのはわずか5%(他2本)

FinTech News July 1st week,2021

2021.07.02

Updated by Wataru Nakamura on July 2, 2021, 11:53 am JST

Visa、スウェーデンのフィンテック企業Tinkを22億ドルで買収【Reuters 6/25】
Visaは6月25日、欧州オープンバンキングプラットフォームのTinkを22億ドルで買収する計画を発表。2012年にスウェーデンで創業されたTinkは、銀行やその他の金融機関向けに顧客の財務データへのアクセスやその共有を容易にする技術を提供している。同社の技術は3400以上の金融機関で活用されており、欧州での顧客数は2億5000万人に上るという。Visaは2020年1月、Tinkと競合する米国Plaidを53億ドルで買収する計画を発表していたが、米規制当局から独禁法違反での提訴を受けたことで2021年1月にこの計画を断念していた。

原文:Visa to buy Swedish fintech Tink for $2.2 billion

中国、北京の地下鉄でもデジタル人民元のテストを開始【Coindesk 6/30】
中国の北京地下鉄は現地時間6月30日、中国工商銀行のモバイルアプリを利用する乗客向けにデジタル人民元での運賃の支払いを開始したことを発表。1日の平均乗客数が1050万人(2018年調査)に達する北京の地下鉄網での試験は、デジタル人民元の堅牢性や使いやすさを図る上での良い指標となる可能性がある。

原文:China’s CBDC Trials Reach Beijing Subway

世界のチャレンジャーバンク、現状で黒字化を達成しているのはわずか5%(BCG調査)【Fintech News Singapore 6/30】
BCGは先ごろ、世界のチャレンジャーバンクの現状に関する新たな報告書「Emerging Challengers and Incumbent Operators Battle for Asia Pacific’s Digital Banking Opportunity(新興チャレンジャーと既存金融機関が争うアジア太平洋地域のデジタルバンキング機会)」をリリース。同レポートによれば、世界には2020年末時点で249社のチャレンジャーバンクが存在しているものの、このうち黒字化しているのはわずか5%にあたる13社に過ぎないという。このうち10社はアジア太平洋地域のチャレンジャーバンクで、具体的には中国のWeBank、MYbank、Aibank、XWBank、日本の楽天銀行、じぶん銀行、Paypay銀行、ソニー銀行、インドのPaytm、韓国のKakaoBankの名前が挙げられている。

原文:Only 5% of The World Challenger Banks Are Profitable, Most of Them Are From Asia

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。