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香川大学とSTNet、ローカル5Gを活用した4K高解像度通信の実証実験

2022.03.17

Updated by WirelessWire News編集部 on March 17, 2022, 18:31 pm JST

香川大学とSTNetは3月8日、ローカル5Gに関する活用ノウハウや利用技術の獲得を目指して、共同で実証実験を進めていることを明らかにした。今回の実験は、香川大学の創造工学部を対象に、2021年5月から2022年3月の予定で実施されている。実験により、ローカル5Gについて現場システムの設置方法やアプリケーションへの活用方法についての知見とノウハウを得るとともに、実際の遠隔制御や施設の見守りに適用できることを実証したという。

ローカル5Gは、企業や自治体が所有する建物や敷地内で独自に構築する無線ネットワークである。「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」という5G通信の特徴を生かして、工場やプラント、工事現場などでの機械の制御や、高精細映像を利用した街の見守り、施設の管理などでの利用が期待されている。

今回の実験では、
(1)無人搬送車とロボットアームを遠隔制御
(2)高精細映像でキャンパスを監視
という二つの使い方を検証した。

特徴的なのは、(2)の4Kカメラや360度カメラの高精細映像だ。大学キャンパスを見守るために、現場から高精細映像を伝送できる「準同期方式」を採用した。準同期方式とは、電波干渉を防止するために近隣の5Gシステムと送受信のタイミングを調整する方式の一つである。キャリア提供の5G通信が採用している同期方式では、上り方向の通信速度がどうしても遅くなってしまうが、準同期方式を使うと上り方向の通信速度を向上させることができる。これにより、高精度映像のような現場からの大容量通信が可能になる。

さらに、ローカル5Gの利用シーンを拡げる試みとして、(2)の実験ではIoT時代に大量のデバイスを識別できる「IPv6」通信や、多数の受信者に対して効率的に同時に情報を伝送できる「マルチキャスト」通信をローカル5Gで伝送し、良好な結果を得たという。

マルチキャストは、複数の受信者に対して同じデータを一斉に送信する通信方式で、1人分のトラフィックで多数の受信者へデータを同時に送信できる。一般的なユニキャスト通信では、送信する相手の人数分のトラフィックが発生してしまうが、マルチキャスト通信ならばネットワークおよびサーバーの負荷や遅延を軽減できる。そのため、映像配信など高トラフィック通信での利用が期待されている。例えば、公共施設やスポーツ施設などに設置した360度カメラ映像をローカル5Gで無線伝送し、多数の視聴者にマルチキャストで同時配信するシーンへの適用などが考えられる。

[リリース]
ローカル5Gを利用した ロボットの遠隔制御や施設を見守る実証実験について(香川大学)

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