エリア制限無しで全国の民放FM52局が聞ける「LISMO WAVE」がスタート
2011.01.26
Updated by WirelessWire News編集部 on January 26, 2011, 13:00 pm JST
2011.01.26
Updated by WirelessWire News編集部 on January 26, 2011, 13:00 pm JST
1月25日、KDDIと沖縄セルラーは、音楽ストリーミングサービス「LISMO WAVE」の提供を2011年1月26日から開始すると発表した。対応機種はauのAndroid搭載スマートフォンおよびau携帯電話の対応機種。提供するのは、au3G回線とWi-Fiを利用して全国民法FM52局のラジオ放送を聞ける「ラジオチャンネル」と、Wi-Fiを利用して音楽映像を楽しめる「音楽映像チャンネル」。
▼「LISMO WAVE」の利用イメージ [PDF](※画像をクリックして拡大)
ラジオチャンネルでは、全国民放FM52局の放送をストリーミングで聞くことができる(J-WAVEの配信は3月15日から)。配信内容は、基本的に地上波で放送されているものと同じだが、一部CMや番組は配信されないこともある。日本国内からであればどの局の放送も聞くことが可能。利用料は月額315円(税込)。なお、2011年5月末まで、月額利用料無料のキャンペーンを行う。「全国民放52局のFMラジオ放送を、放送エリアに制限されることなく、聞くことができるサービスの提供は、携帯電話事業者で初めて」とのこと。
音楽映像チャンネルは、当初は「au Exclusive Live」で配信するライブ映像を楽しめるチャンネル「LISMO WAVE Channel」を無料配信。さらに、2011年5月からは、株式会社レーベルゲートとの協業により、音楽ビデオクリップなどの有料配信を行う予定だ。
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LISMO WAVEでは、放送中の楽曲名やアーティスト名を画面上に自動的に表示したり、auの総合音楽サービス「LISMO Music」に連携して楽曲を購入できる。また、地下鉄など、不安定な通信環境でも、「バッファ再生機能」により、連続して再生が可能となっている。また、番組名や出演者による番組表の検索や、あらかじめ設定した番組の開始前にステータスバーとメールで通知する視聴予約サービスにも対応する。
当初の対応機種は、Android搭載スマートフォンのIS03、REGZA Phone IS04、IS05およびau携帯電話のT006。スマートフォンでは専用アプリケーションをダウンロードして利用する。今後、対応機種は拡大していく。
3GとWi-Fiを利用して携帯電話で利用できる地上波ラジオのストリーミング放送としては、在京・在阪の民放ラジオ局が参加するIPサイマルラジオ協議会から引き継ぎ、株式会社radikoがPC・スマートフォン向けに提供しているIPサイマル放送「radiko」がある。しかし、ラジオ聴取環境悪化の解消を目的としたサービスであるため、提供エリアは協議会加盟放送局の放送エリアである東京・大阪およびその近県に限られており、提供地域外のリスナーに対しては位置情報やIPアドレスによりアクセス制限がかけれられている。
また、今後は対象局やサービス対象エリアを増やしていく予定としているが、聞けるのはそれぞれのエリア内の局であり、例えば東京のリスナーが大阪の放送局を聞くことはできない。そのため、ソーシャルメディアなどを中心に、「アクセス制限はやめてどの局も全国で聞けるようにして欲しい」という要望がリスナーから寄せられていた。
「LISMO WAVE」は、携帯電話事業者とラジオ局が協力することで、既に顕在化しているこうしたニーズの一部に応えるサービスとなる。同時に、「エリア無制限で離れた地域の局も聞ける」という仕組みが携帯電話事業者のプラットフォーム上で導入されることで、従来県域メディアとしての役割を担ってきたラジオ局の位置づけやビジネスモデルが、携帯電話事業者を巻き込んだ形で大きく変化する可能性がある。
【報道発表資料】
・音楽ストリーミングサービス「LISMO WAVE」の提供開始について
【参照情報】
・radiko.jp
・「radiko」本格実用化に向け新会社設立、北海道・名古屋・福岡にもエリア拡大 (INTERNET Watch)
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