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UQ、10月31日に110Mbpsの「WiMAX 2+」を開始、2014年には220Mbpsに

2013.09.30

Updated by Naohisa Iwamoto on September 30, 2013, 12:58 pm JST

UQコミュニケーションズは2013年9月30日、WiMAXサービスの新サービスとして「WiMAX 2+」を10月31日に提供開始すると発表した。下り最大110Mbpsから開始し、2014年には220Mbpsに高速化する計画だ。WiMAX 2+に対応するモバイルルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」の提供と、月額3880円でWiMAX 2+を利用できる専用プランも併せて発表した。

▼左がWiMAX 2+対応のルーター。デモでは100Mbps近い下りの通信速度をアピールした20130930_uq001.jpg

WiMAX 2+は、既存のWiMAX(IEEE 802.16e)とのシームレスなサービス連携と、TD-LTEとの互換性確保を実現したシステムで、高速で周波数利用効率の高いデータ通信を実現する。UQコミュニケーションズは、現状のWiMAXサービスに利用している30MHz帯域に隣接する20MHz帯域の免許を得て、WiMAX 2+サービスを提供する。発表会に登壇したUQコミュニケーションズの 野坂章雄社長は「7月29日に20MHzの周波数を割り当ててもらってから3カ月でサービスを提供できることになった。既存のWiMAXにエリアを重ねる形で、高速で周波数利用効率の高いWiMAX 2+を展開していく。都心部など、データ通信の利用が高い地域から積極的にエリア展開していく」と語った。

サービスエリアは、2013年10月31日のサービス提供時点では、主に東京都の環状七号線の内側。その後2014年3月末までに、首都圏の東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県、中部の愛知、関西の大阪、京都、兵庫に展開する。その時点での基地局は7000局を予定する。現行のWiMAXの基地局を置き換える形で設置しているため、作業は順調に進んでいると説明する。

端末はファーウェイ製のモバイルルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」を用意する。トライブリッドモデルと称し、WiMAX、WiMAX 2+、4G LTEの3つの方式でデータ通信が可能な端末である。「おそらく本邦初のタッチパネル操作ができるモバイルルーター」(野坂社長)であるとともに、ワイヤレス給電方式のQiにも対応し、利便性を高めた。3000mAhのバッテリーで9時間の連続データ通信が可能なほか、ECOモードでは950時間の連続待受にも対応する。

▼WiMAX 2+の3つのモードと料金20130930_uq002.jpg

「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」では、3つのモードを用意する。1つは「ノーリミットモード」で、40MbpsのWiMAXを月間使用量制限なしで使える。2つ目は「ハイスピードモード」でWiMAXと110MbpsのWiMAX 2+を使えるもの。当初2年間は使い放題で、3年目以降は月間7GBの使用量制限がかかる。3つ目は「ハイスピード プラスエリアモード」で、WiMAX 2+とKDDIの「au 4G LTE」を利用できる。こちらは7GBの制限がかかる。

料金プランは2年契約で月額4405円の「UQ Flat ツープラス」のみ。これに「UQ Flat ツープラスおトク割」を組み合わせることで月額525円が割り引かれ、ノーリミットモードとハイスピードモードの場合、当初2年間は月額3880円で利用できる。ハイスピード プラスエリアモードは、au 4G LTEを利用した月だけ1050円の追加料金がかかる。

発表会にはKDDIの田中孝司社長も飛び入り参加し、10月2日のKDDIの新製品発表会では「UQ×au」の製品が登場することを示唆した。

▼KDDIの田中社長(右)とUQコミュニケーションズの野坂社長20130930_uq003.jpg

【報道発表資料】
超高速モバイルブロードバンドサービス「WiMAX 2+」の提供開始について
「WiMAX 2+」対応Wi-Fiルーター 「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」が登場

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。