KDDI、全機種150MbpsのLTE対応のスマホ、タブレット計7モデルなど冬モデル発表
2013.10.02
Updated by Naohisa Iwamoto on October 2, 2013, 22:28 pm JST
2013.10.02
Updated by Naohisa Iwamoto on October 2, 2013, 22:28 pm JST
KDDIは2013年10月2日、2013年冬モデルの新製品を発表した。冬モデルはスマートフォンが5機種、ファブレット・タブレットが2機種、モバイルルーター1機種、auケータイ2機種(1機種は発売済み)、その他が2機種の合計12機種でラインアップする。スマートフォン、タブレットは全機種が下り最大150MbpsのLTEに対応する。
発表会に登壇したKDDIの田中孝司社長は、9月に発売した新型iPhoneの話題に触れ、「9月はiPhoneの話題で持ちきりだった。iPhone 5sと5cが対応した800MHzのLTEは、人に寄り添うように電波が届く。Androidスマートフォンも含めて"スマホは800MHzの4G LTEへ"をアピールしていきたい」と語った。
▼冬モデルのスマートフォン、タブレットを紹介するKDDIの田中社長
「選べる自由」をうたうauスマホだけに、新製品は特徴がそれぞれ際立っている。「
スーパーで1種類しか商品がなければ買い物の楽しみはない。買い物の原点に戻ってたくさんの製品を頑張って投入した」(田中社長)のが冬モデルだ。
●isai LGL22(LGエレクトロニクス製)
「新たなチャレンジとして、LGとauのコラボレーションによる新しいスマホを作ってみた」(田中社長)のが、「isai」(イサイ)だ。田中社長は「"異才"の言葉を思い浮かべてもらえたらうれしい」と説明する。ボディーは5.2インチの大画面でフルHDのIPS液晶を搭載しながら、挟額縁デザインと背面の曲線により手に馴染む持ちやすさを実現した。ユーザビリティーでは新しいユーザーインタフェースとして「isaiスクリーン」を採用した。ホーム画面を縦横にフリックして、さまざまな最新情報が得られる。
▼au専用デザインと新しいユーザーインタフェースを用いた「isai」
●Xperia Z1 SOL23(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)
ソニーモバイルが国内での市場投入を表明していたXperiaの新製品が、KDDIのラインアップとして発表された。コンパクトデジタルカメラに匹敵する1/2.3インチ、2070万画素のCMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載。F2.0の明るい「ソニーGレンズ」、画像処理エンジンの「BIONZ for mobile」などと合わせて、美しい動画や静止画を手軽に撮影できる。シャッターを切った瞬間の前後30枚ずつを記録する「タイムシフト連写」も搭載。ディスプレイは5インチのフルHD液晶。
●AQUOS PHONE SERIE SHL23(シャープ製)
4.8インチのフルHDのIGZOをディスプレイに採用した。低消費電力性能に優れるIGZOと、3000mAhの大容量バッテリーを合わせて、「自分で使っていると3日ぐらいはもつ」(田中社長)という長時間の利用を可能にした。両手でグリップを持つだけで電源が入る「グリップマジック」の採用で、電源ボタンを押す煩わしさをなくした。電波の受信レベルに応じてフルセグ、ワンセグを自動で切り替えるテレビ機能、F1.9の明るいレンズと1630万画素の高画素CMOSを採用したカメラ機能を搭載する。
●ARROWS Z FJL22(富士通モバイルコミュニケーションズ製)
2600mAhの大容量バッテリーの搭載に加え、超急速充電機能を搭載。10分の充電でおよそ1日分の利用に対応するだけの電力を充電できる。LTEとWi-Fiの同時通信でより高速にブラウジングできる「マルチコネクション」機能を搭載し、高速で安定した通信を可能にした。ディスプレイは5インチのフルHD液晶、指紋センサーによりセキュリティーを保つ。
●DIGNO M KYL22(京セラ製)
防水対応の5インチのスマートフォンとしては最軽量の135gを実現した。電源キーは輝きのある超硬合金「サーメット」を使い、端末を手にしたときに人差し指で押しやすい背面に配置した。画面全体を引き下げる「スライドスクリーン」、キーボードサイズの調整、アプリランチャーの採用などで、片手でも使いやすいように工夫した。聞き取りやすいスマートソニックレシーバーや、急速充電対応の2600mAhのバッテリーの採用などで使いやすさを追求する。
●GALAXY Note 3 SCL22(サムスン電子製)
KDDIとしては初めてスマートフォンとタブレットの中間に位置する「ファブレット」と呼ぶ製品を投入する。それが5.7インチの大画面有機ELディスプレイを搭載した「GALAXY Note 3」だ。大画面と付属のペンでも操作可能なインタフェースで、使い勝手を高めた。電話番号や地名を手書きで記入するだけで、電話をかけたり地図を調べたりできる新採用のアプリ連携機能「アクションメモ」を提供する。2つのアプリを同時に使える「マルチウインドウ」機能も備える。
▼ペン操作ができるau初のファブレット「GALAXY Note 3」
●ARROWS Tab FJT21(富士通モバイルコミュニケーションズ製)
家族でシェアして使うことを想定し、一人ひとりがカスタマイズした専用ホーム画面を持てる。指紋を登録すれば、指紋センサーをなぞるだけで自分専用ホーム画面に切り替えられる「スタイル切替」を搭載。利用可能時間の設定や、アプリの制限も可能で、子どもに安心して使わせることができる。大容量の9600mAhバッテリー、1600×2560ドットのタブレット最高クラスの解像度を持つディスプレイを採用する。
ここまで紹介した時点で田中社長は、「今回の紹介は冬モデルだけ。来春以降もファブレット、タブレットを拡充していきたい」と語る。冬春モデルの製品を紹介しているのではなく、今回は冬モデルだけで、春モデルの製品が企画されていることをアピールした。
KDDIは、この他にも5つの新製品を発表した。
「PHOTO-U TV」(ZTE製)は、テレビを利用の中軸に置いたデジタルフォトフレーム。10.1インチのディスプレイを搭載し、防水・防塵でお風呂など場所を問わずにフルセグを楽しめる。「Wi-Fi CERTIFIED Miracast」に対応し、スマートフォンの画面を大画面に映し出すことが可能。au Cloudに保存した写真を再生して楽しむといった使い方もできる。
「あんしんGPS」(京セラ製)は、スマートフォンからGPSで探せる位置情報確認端末。緊急ブザーを押すと、ブザーが鳴動するほかあらかじめ登録したスマートフォンに位置情報を送信する。歩数計やカロリー計の機能も備える。加速度センサーにより振動や移動を検知して通知する「見張りモード」も備え、人だけでなくクルマやバイク、カバンなどのモノにつけることも想定する。
「Wi-Fi WALKER WiMAX2+」(ファーウェイ製)は、UQコミュニケーションズが提供する下り最大110Mbpsの高速データ通信が可能な「WiMAX 2+」に対応したモバイルルーター。「WiMAX」、KDDIの「4G LTE」にも対応する。タッチパネルや、約5秒で起動する「クイック起動」などで使いやすさに配慮した。モバイルルーターを家庭用の回線に使う利用者に、スマートフォンとのセット割引を提供する「auスマートバリュー mine」も同時に発表した。
フィーチャーフォンでは、既発売の「GRATINA」(京セラ製)に加えて、「MARVERA」(京セラ製)を発表した。高感度の808画素カメラと、3.2インチの高精細液晶、1020mAhの大容量バッテリーなどスペックも充実。GSMで通信できるグローバルパスポートGSMにも対応する。
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